苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

ものの見方

「新しい資本主義を実現する。分配なくして成長はない。」

岸田首相は、小泉―安倍―菅と続いた新自由主義経済に決別し、「新しい資本主義を実現する。分配なくして成長はない。」と主張している。 小泉ー安倍は、竹中に操られて、ひたすら富裕層を富ませる政策をとり続けた結果、この経済大国でありながら食べていけな…

130周年記念大会

日本同盟基督教団宣教130周年記念大会がオンラインで開催されました。オンラインで行われたおかげで、北海道にある教会もきちんと参加することができたことは大変感謝なことでした。コロナにもこうした良い点もありますね。 全体集会における2回にわたる…

甘え、忍耐心

三浦綾子の言葉 あなたの気持ちはわかります、と言えば、わかるものか、とあなたは怒鳴る、 わからないと言えば、どうしてわからないのか、と怒鳴る。 どちらも甘えです。静かに話し合うという忍耐心が私たちには必要なのです。 (三浦綾子『ナナカマドの街…

テレビとネットのちがい

久しぶりにテレビを見て気付いたのは、自分はせっかちになっているなあということ。パソコン、ネットで、自分の見たいこと、知りたいことだけを、ぱっと見つけてそれ以外は見ないという習性がついてしまったようです。けれども、こういうことをしていると、…

多様性と統一性と時間性

プラトンやアリストテレスは多様性と統一性をめぐって、その議論を展開した。だが、彼らに欠けていたのは時間性である。創世記における万物の創造のわざを見ると、そこには、多様性と統一性に加えて、時間性があることに気づく。つまり、神は世界を段階的に…

短歌二首

札幌のケアハウスに住まわれる Y.I.姉から電話がありました。歌人でいらして、電話口で近作を紹介してくださいました。歌壇の冊子に採られたものなのだそうです。ここに紹介します。 コロナ禍の世を今宵また月あおぎ ともに愛であうケアハウスの窓に 世界中…

人生の教材

人生には学ぶべき教材が、ごろごろところがっている。学校を出ていないということもまた、一つの教材である。貧しいことも、体の弱いことも、失敗も失恋も、人との不和も、そしてまた、順境も逆境も、学ぼうと思えば、すべてが教材なのである。朝起きた瞬間…

文章の平明化

最近薦められて、W. GrudemのSTを安く手に入れて読んでるんですが、英語が極めて平明。対象とする読者が一般読者であるからでもあるのでしょうが、これほど易しく書けるというのも賜物なのでしょう 今、友人がJ.I.パッカーの個人的終末論に関する論文集を翻…

学問の目的と学会

学問の目的は真理の探究であると思います。 ところで、学界に論文を発表するとなると、何か新しいことを言わねばなりません。しかも、ただ新しいのでなく、その時代の学界のはやりすたりというものがあって、その時流に乗ったものでなければ学会で論文は評価…

褒めるのでもなく、叱るのでもなく、フィードバックする

樺沢紫苑さんの動画を見て、メモ。 褒めて伸ばそう若い芽を、というけれど、褒めるのは結構むずかしい。そして、叱るのもむずかしい。どちらも感情が入ってしまうから。 褒めるのでもなく、叱るのでもなく、フィードバックするのが有効。悪かった点3つ良か…

ブレーズ・パスカル『定本パンセ』(松浪信三郎訳・註)

「君は、寄らば斬るぞ、ですね。卒論にするには、とりあえず、この著者の言っていることはすべて正しいはずだと思える対象を見つけるほうが、実りある学びができますよ。」と飯塚勝久先生がおっしゃいました。当時、哲学専攻に移った私は毎週一回、先生の研…

アライグマ

大学時代、私にサルトルやパスカルのことを教えてくださったのは飯塚勝久先生という方です。そのころジャンセニスムの研究をされていて、後にその論文で博士号を取得されました。ジャンセニスムというのは、パスカルが影響を受けたポール・ロワイヤル修道院…

水を30分ごとにゴクリ

今日は北海道聖書学院に出講日です。冬学期は、組織神学で聖霊論を学んできました。聖霊論は狭い意味では、聖霊がどんなお方かを聖書に学ぶわけですが、担当しているのはもっと広い意味で、聖霊プロパーだけでなくキリストが成し遂げ獲得してくださった祝福…

「10,000,000人感染」より、「254人感染」のほうが怖いと感じるわけ

人間にとっては、30メートルの高さが一番怖く、100メートルの高さになるとあまり怖くなくなるそうです。確かに高層ビルの最上階のレストランから下を展望しても、おもちゃの世界を見ているようで、怖くありません。高さが抽象化されてしまうのですね。ですか…

病気の怖さの計算式から言えば・・・

少し考えたのだが、病気の怖さとは、つまるところ、「それが死に至るものかどうか」ということだろう。死に至る可能性というのは、罹患率(りかんりつ)と致死率から成っている。罹患率というのは、その病気にかかってしまう確率であり、致死率とはいったん…

医者の仕事、政治家の仕事

新型コロナ肺炎に関して思ったこと。 医者はひとりひとりの患者を助けるのがしごとでしょう。その中で感染の専門家といえば感染が広がらないことを考えるのが仕事です。いきおい医者の良心としては、一人でも病人にさせまいとして警戒レベルを高く引き上げる…

クローン技術は人間の分を越えているのではないか

HBI(北海道聖書学院)のゲストルームでNHKを見たんですが、そこでクローン技術の急成長についての特集番組をしていました。かつてドリーという羊のクローンが話題になりましたが、今では、600万円で犬や猫のペットのクローンを作るという商売がされているそ…

聖書と同性愛・・・聖書は同性間性交についてどう教えているか

2019年9月23日、少し加筆修正しました。 1 同性間性交に関する聖句リスト 「この世と調子を合わせてはいけません。むしろ、心を新たにすることで、自分を変えていただきなさい。そうすれば、神のみこころは何か、すなわち、何が良いことで、神に喜ばれ、完…

人権論の思想史

思想史上、人権について論じ始めた思想家は英国のジョン・ロック(1632‐1704)です。彼は『市民政府論』の中で、創世記9章の大洪水後の神の宣言に基づいて、自然権とは創造主が人間ひとりひとりに生まれながらに与えた権利であるとしています。ロックによれ…

人権思想とキリスト教

青学の森島豊先生の講演をうかがいました。教思想史が御専門という方で、でも、学者というアイデンティティ以上に、説教者ということを第一にしていらっしゃるとのこと。すらりとイケメン、イントネーションは「標準語」ですが、お話しぶりは関西人やなあ、…

『失われた歴史から―創造からバベルまで』と森有正のことば

「一つの生涯というものは、その過程を営む、生命の稚い日に、すでに、その本質において、残るところなく、露われているのではないだろうか。」 これは若い日に、宮村武夫先生に勧められて読んだ、森有正『バビロンの流れのほとりにて』の冒頭のことばである…

お茶とお茶碗・・・聖書学における「最新の学説」

聖書学の流行に敏感な人々の中に、最新の学説が最良の学説というふうに思い込んでいるらしき人々を見かける。もし、物事全てが「進化」しているのであるとすれば、学説においても最新の学説が最良の学説ということになる。しかし、これは神学に関しては間違…

牧師は新説を追いかけるべきでないこと

聖書学を学んできた友人と話をする機会があった。彼が修士論文を書いた頃は「六書説」とか、コンツェルマンの「時の中心」説とかの大流行だったけれども、今ではどちらも過去のことになってしまっているのだそうである。そういえば、私も大学生のとき旧約学…

経済政策は失敗でしょう

下のグラフのように、1997年から2017年、世界各国では時給は増加し、実質賃金も増加している中で、我が国は、こんな風に時給は下がり、実質賃金も1割下がっているのだそうです。名目上数字の上で賃金が上がっていても、物価や税金がもっと上がっていたら、実…

『失われた歴史からー創造からバベルまで』が出ました

拙著『失われた歴史からー創造からバベルまで』が出来上がって、今さっき届きました。新書版217ページ。きれいな装丁にしてくださいました。価格は1100円 中身は、創世記1章から11章の話題を取り上げつつ、聖書全体に啓示された神様のご計画を説いたものです…

ドイツ人の魂

小塩 節先生の「人の望みの喜びを」から。 さて、その直後ミュンヒェンにもどり、日本から訪ねてきたある知人の頼みで、プロテスタント教会の日曜日の夕拝に出かけた。夕拝を守るところは少ない。やっと探しあてたのは人影もない裏通りの、ふつうの建物の中…

イチロー選手引退会見

【全編】イチロー選手が引退会見「後悔などあろうはずがない」(2019年3月21日) いろいろ考えさせられます。後で読むために保存しておきます。 一問一答は以下の通り。 (司会者) (冒頭挨拶) 「こんなにいるの? びっくりするわぁ。そうですか。いやぁ、…

自由と平等

今日は2月11日の集いに出かけてきました。思想信条の自由を守るという趣旨のつどいでした。講演をうかがったのですが、その内容は、現政権は憲法改正をスケジュールに入れて、アメリカの下請け戦争準備をしているということ、そして、対外戦争をするために国…

勤労感謝の日

「勤労感謝の日」というのは、誰が誰に対して感謝する日なのだろう。 その働きによって生計が支えられている家族、その働きによって経営が成り立っている会社は、働いている人に対して感謝をする日。働いている人は、健康を与え、職場を与えてくださっている…

摂理は神の料理

今日、北海道聖書学院のチャペルで「神の摂理は料理である」ということを教わりました。素材や調味料それぞれはおいしくないけれども、それらが良いタイミングで組み合わせられて、すばらしい料理ができる。!!でした。 これは絶妙の譬えですね。