苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

聖書考古学

新改訳2017の地図に注文…シナイ山の位置

Bible Hubの地図にシナイ山(ホレブ山)の位置が2か所チェックされています。私は新改訳2017の地図に、アカバ湾の東側に昔からあるシナイ山の説も紹介してほしかったんです。でも本文のことばかりに気をとられて、地図のことに注文するのを忘れていました。 …

全能の神

出エジプト14:1−31序 「聖書と考古学」というテーマで3月最初からみことばを味わい続けています。本日は、映画「十戒」でたいへん有名な、イスラエルの民が「葦の海」を渡ったという記事にかんして。考古学的発見との関連で言いますと、このテーマに関してはシ…

モーセ誕生と神の備え

出エジプト1:22−2:10 2007年6月、エジプト考古学庁が、ツタンカーメン発掘以来の重大な発見について発表しました。王家の谷にあるKV60と呼ばれる小さな墓で発見された身元不明だったミイラのDNA鑑定をしたところ、それがエジプト新王国時代の第五代の女王…

出エジプト記の歴史的・政治的背景 その2 エジプト第18王朝の系図

<エジプト第18王朝 Ex1,2章関連系図>正妃イアフメス―――③トトメス1世――――――側室 | | ⑤正妃ハトシェプスト―――――④トトメス2世――側室 | 正妃―――⑥トトメス3世 | ⑦アメンホテプ2世 筆者はイスラエルのエジプト脱出の時期について前期説が適切だと考えている…

暴君に抵抗した女たち

出エジプト1:1−21 トトメス3世序 一昨日、東京都三鷹市の中近東文化センターに15名の方たちと遠足に行ってきました。玄関をはいるとすぐにハンムラビ法典の刻まれた身長より高い大きな黒い石がありました。もちろんレプリカですが、これはアブラハムと同…

中近東文化センターに遠足

昨日、教会の兄弟姉妹たちと東京都三鷹市にある中近東文化センターまで遠足に行ってきました。ようやく雪の下から福寿草が出たばかりの小海から、山梨に出ると梅が咲き始まっていて、三鷹に着くと桜の開花が少し見られました。この時期、でかけるとタイムマ…

エジプト脱出の時期

イスラエルの民がエジプトを脱出した時期については、紀元前15世紀半ばとする早期説と、紀元前13世紀とする後期説とがある。それぞれの説によって、出エジプト記1章に出てくるイスラエルを弾圧した暴君、エジプト脱出に際してモーセと対決したパロの名が違っ…

エジプト第18王朝5代ハトシェプスト女王

今度の主の日は、オリエントと旧約史の第4回。出エジプト記1章から2章半ばをとりあげます。 ヨセフがエジプトで仕えた王朝は、おそらくセム系のヒクソス朝で、ハム系であるエジプト人にとっては異邦人による征服王朝でした。ヨセフ自身セム系でしたから、こ…

シナイ山の場所と出エジプトルート

ちとしつこいですが、マイブームの本当のシナイ山と出エジプトの本当のルートの話。上のBible Hubの地図では、シナイ半島のが4世紀以降の伝統的・観光的ホレブ山で、アカバ湾の東側ミデヤンの地にあるのが、最近知られるようになった「本当のホレブ山」と言…

聖書考古学のビデオ

「オリエントと旧約史」という主題で聖書を読み直していて、サンライズミニストリーという団体の提供している、聖書考古学にかんするビデオがyoutubeにたくさんアップされていることに気づきました。この団体の背景はセブンスデーです。いわゆる福音派ではあ…

オリエント考古学と聖書のこと

このところ、「オリエントの中の旧約史」として、メソポタミアやエジプトの歴史と旧約聖書の歴史の接触点に注目して聖書を読み直して説教の準備をしています。なかなか面白いです。 19世紀、考古学未発達の時代のドイツの聖書学は王国時代より前の聖書の記述…

ホレブ山はミデヤンの地に

ある映像を見て、出エジプト記を読み直して「あ、うかつだった」と、びっくりしたこと。 2章15節「しかし、モーセはパロのところからのがれ、ミデヤンの地に住んだ。」 3章1節「モーセはミデヤンの祭司で彼のしゅうと、イテロの羊を飼っていた。彼はその群れ…