聖句黙想
18歳の私が初めて読んだ信仰書は、同級生のHさんがプレゼントしてくれたイゾベル・クーン『神を求めた私の記録』だった。その扉に「こういうわけでいつまでも残るものは信仰と希望と愛です。その中で、一番すぐれているのは愛です。」1コリント13章13…
1.女性の短髪の件から読み取られる普遍的規範 ポストモダンの現代は、しきりに「みんな違ってみんないい」と多様性が異常に強調される相対主義の時代である。その風潮の影響を受けて聖書解釈においても、聖書の記述を何でもかんでも当時の文化・歴史現象と…
昨日の礼拝の紙芝居で、ソロモン王が就任時には神に知恵を求め、その知恵をもって神殿建設、平和外交、貿易の展開、知識の探求など諸々の成果を上げたにもかかわらず、政略結婚のため諸国から娶った妃たちが母国から持ち込んだ偶像に惑わされて罪を犯したこ…
今日、病院の待合で内田先生の『イエスの生涯―エゴーエイミ』を読んでいて、この上なく聖書に忠実に書かれている素晴らしいイエス伝であることに変わりはないけれど、ちょっと真面目過ぎるかなあ・・・。 福音書を読んでいると、イエス様はときどき面白いこ…
18**章**1**,そのとき、弟子たちがイエスのところに来て言った。「天の御国では、いったいだれが一番偉いのですか。」2**,イエスは一人の子どもを呼び寄せ、彼らの真ん中に立たせて、**3**,こう言われた。「まことに、あなたがたに言います。向きを変えて子…
このところネヘミヤ記を聴いています。ネヘミヤと民が、妨害を受けながらも、神からいただいた使命である神殿再建のために奮闘する記事です。今日はネヘミヤ記10章でしたが、七年ごとの安息の年を実施することと、初物を神に聖なるものとしてささげること…
1**,ペルシアの王キュロスの第一年に、エレミヤによって告げられた主のことばが成就するために、主はペルシアの王キュロスの霊を奮い立たせた。王は王国中に通達を出し、また文書にもした。**2**,「ペルシアの王キュロスは言う。『天の神、主は、地のすべて…
王はクシュ人に言った。「若者アブサロムは無事か。」クシュ人は言った。「王様の敵、あなた様に立ち向かって害を加えようとする者はみな、あの若者のようになりますように。」 王は身を震わせ、門の屋上に上り、そこで泣いた。彼は泣きながら、こう言い続け…
サムエル記第二の1章、2章、3章をドラマ聖書で聴きました。サウル王没後、ユダ族がダビデを王として油を注ぎ、他のイスラエルの諸部族はどうしようかというとき、ダビデの将軍ヨアブたちとサウルの将軍アブネルたちの争いが起こります。闘技大会のようにして…
1.アビガイルといえば、聖書の世界では、聡明な美女ということになっていますね。やりとりを聴くドラマ聖書で聴くと、確かになるほどーと思いますが、夫ナバルが神に撃たれたあとの転身の速さに、ちょっとナバルが気の毒にもなります。・・・というのは、…
「彼女はまた、その弟アベルを産んだ。アベルは羊を飼う者となり、カインは大地を耕す者となった。しばらく時が過ぎて、カインは大地の実りを主へのささげ物として持って来た。アベルもまた、自分の羊の初子の中から、肥えたものを持って来た。主はアベルと…
先週後半ディボーション誌のコラム連載原稿催促が届きました。忘れていました。以前にまとめて三つ出したので、安心していました。翌日出しました。 昨夜また一つ、別件で忘れていた家庭礼拝用ショートメッセージ原稿の催促が届きました。聖書箇所指定です。…
今、ヨハネ福音書に関する本を順々に読んでいます。2年後くらいからヨハネ福音書の連続説教をしたいと思って準備しているんです。それで、小林稔さんというローマ教会の司祭の『ヨハネ福音書のイエス』というのを読んでいます。聖書協会共同訳で「はじめにこ…
神を愛する人たち、すなわち、神のご計画にしたがって召された人たちのためには、すべてのことがともに働いて益となることを、私たちは知っています。(ローマ8:28) 「すべてのことがともに働いて益となる」の「ともに働く」と訳されることばは、synergeoと…
ローマ8章28節、29節、30節は平行関係にあることを見抜くことが、28節を理解するための肝心な点です。この平行関係を見落として28節だけを取り上げる人たちは、「クリスチャンのために神様はぜんぶ『益』にしてくださる」という、少々都合のよい解釈をしがち…
ローマ8章28節で一つ気になることが見つかりました。 新改訳第三版では「神を愛する人々、すなわち、神の御計画にしたがって召された人々のためには、神はすべてのことを働かせて益としてくださることを私たちは知っています。」だったのを、2017では「…
聖書通読でヨハネ福音書1章2節を読んで、ずっと前から気になっている「ことばは神とともにあった」という翻訳がやはり気になる。ギリシャ語初級を学んだ時から気になっているから、35年間気になっている。ho logos en pros ton theonというのだが、ギリシャ…
すると見よ。その地方のカナン人の女が出て来て、「主よ、ダビデの子よ。私をあわれんでください。娘が悪霊につかれて、ひどく苦しんでいます」と言って叫び続けた。しかし、イエスは彼女に一言もお答えにならなかった。弟子たちはみもとに来て、イエスに願…
新改訳聖書における主の祈りの翻訳で前から気になっていることは、「我らに罪を犯す者を我らがゆるすごとく、我らの罪をも赦したまえ」と文語訳ではあった「ごとく」が訳出されていない点です。新改訳2017でも改められませんでした。ギリシャ語本文には、ホ…
「おまえの君主たちは強情者、盗人の仲間。みな賄賂を愛し、報酬を追い求める。みなしごを正しくさばかず、やもめの訴えも彼らには届かない。」(イザヤ書1章23節) 近畿財務局元職員故赤木俊夫さんの夫人が、夫の無念をはらすために、森友学園問題の真相を…
大坂日日新聞の掲載された、近畿財務局元職員赤木俊夫さんの手記全文です。クリックすれば大きくなります。 この国の首相夫妻が不正を犯し、首相はそれを糊塗する嘘をつき、その嘘を隠すために、財務省佐川理財局長が動き、地方の近畿財務職のまじめな一人の…
今朝は、聖書通読で第一サムエル15章を読みました。ここには、神様は悔やむのか、悔やまないのかという不思議な記述があります。みなさんは、どう理解していますか。 11 「わたし は サウル を 王 に 任じ た こと を 悔やむ。」 29 「実に、 イスラエル の …
バルナバがいなければ、パウロが初代キリスト教会に受け入れられることはなかったでしょうから、新約聖書の多くを占めるパウロ書簡がなかったことになります。 またバルナバがいなければ、マルコは役立たずとして用いられることなく終わったでしょうから、マ…
人は心に自分の道を思い巡らす。しかし、その人の歩みを確かなものにするのは主である。箴言16:9 本日のデイリーブレッドに引用されたみことばです。 神学の営みということが、時に、神を自分の考えた枠組みの中に押し込めようとするものになってしまうこと…
悪魔はイエスが人として世に生まれた時、ヘロデ大王を用いて殺そうとしました(黙示12章)。公生涯の始まりのとき、40日の試みでは世的成功と引き換えに悪魔を拝むように誘惑しました(マタイ4章)。イエスがご自分の死を予告すると、ペテロを用いて、いさめ…
しかし私たちは、成熟した人たちの間では知恵を語ります。この知恵は、この世の知恵でも、この世の過ぎ去って行く支配者たちの知恵でもありません。私たちは、奥義のうちにある、隠された神の知恵を語るのであって、その知恵は、神が私たちの栄光のために、…
「神の御霊に導かれる人はみな、神の子どもです。あなたがたは、人を再び恐怖に陥れる、奴隷の霊を受けたのではなく、子とする御霊を受けたのです。この御霊によって、私たちは「アバ、父」と叫びます。御霊ご自身が、私たちの霊とともに、私たちが神の子ど…
ローマ8章28節を、口語訳と新改訳第三版までは、「神が」を主語として補って訳してきました。というのは、「ともに働くsynergei」が三人称単数であって、「すべてのことpanta」は複数であるから、「ともに働く」の主語ではありえないからです。 新改訳3版…
20:18 彼らが集まって来たとき、パウロはこう言った。 「皆さんは、私がアジヤに足を踏み入れた最初の日から、私がいつもどんなふうにあなたがたと過ごして来たか、よくご存じです。 20:19 私は謙遜の限りを尽くし、涙をもって、またユダヤ人の陰謀によりわ…
もしバルナバがいなかったら、とふと考えました。キリスト教迫害の急先鋒だったパウロが回心して教会に近づこうとしたとき、ほとんどの人々はパウロを恐れあるいは嫌悪して受け容れようとしませんでした。そんな状況で、バルナバはパウロを理解し、教会の人…