苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

信仰・愛・希望

 18歳の私が初めて読んだ信仰書は、同級生のHさんがプレゼントしてくれたイゾベル・クーン『神を求めた私の記録』だった。その扉に「こういうわけでいつまでも残るものは信仰と希望と愛です。その中で、一番すぐれているのは愛です。」1コリント13章13節と書かれていた。意味はよく分からなかったけれど、印象に残った。

 昨年、一昨年、祈り会でパウロ書簡をゆっくり味わった中で、テサロニケ教会への手紙には、何度か<信仰と愛と希望>という順序で出てくることに気づいた。

「私たちの父である神の御前に、あなたがたの信仰から出た働きと、から生まれた労苦、私たちの主イエス・キリストに対する望みに支えられた忍耐を、絶えず思い起こしているからです。」1テサロニケ1:3

 テサロニケ書の望みとはいうまでもなく、再臨の主にお目にかかることである。

 <信仰・愛・希望>はローマ書5章前半の、キリスト者の人生の時間的順序と重なっている。「信仰」というのは、過去のある時キリストを信じる信仰によって義とされたことを意味する。「愛」というのは、今、苦難をとおしてキリストに似た愛の人へと練られつつあることを意味する。そして、「希望」というのは、将来、再臨の主にお目にかかる日にはキリストの栄光にあずかることである。