苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

能登半島で大きな地震

  元日午後四時過ぎに起きた、能登半島震源とする大きな地震のニュース。夜が明けてようやく地震の全容があきらかになりつつある。教団の緊急災害掲示板には、北陸、飛騨、新潟方面の諸教会のようすが投稿されるようになり、少なくとも同盟基督教団に属する諸教会では大きな被害は出ていない模様である。とはいえ、その信徒一人一人のようすはまだわからないし、他団体の諸教会の被災のようすは伺い知ることができない。

 神学生時代の卒業間近のころ、友人の山口陽一君と自主修学旅行として、能登半島を訪ねたことがある。その時、半島の先端の珠洲の教会を訪問した。インマヌエル綜合伝道団の教会で、年配のご婦人と三十代半ばほどのご婦人が仕えている群れだった。漁港で、浄土真宗の熱心な門徒の町であるから伝道はとても困難なようすだったが、凛としていらした。お二人は人口一万五千ほどの全戸をすべて、2回訪問しましたとおっしゃっていた。今回は沿岸部の家が津波にやられた様子が航空写真で見られた。痛ましいことである。

 苫小牧は人口十七万ほどであるが、その全戸に福音を届けたいという願いを持った、その原点は上記の珠洲の二人の女性伝道者との出会いである。三年前の春に歩き始め、二年目からともに配布してくださる方が教会の中から起こされて、昨年秋に全戸歩き終えることができた。うれしかった。

 苫小牧も港町で、私の住むアパートも想定されている最大限の津波がくれば浸水するとされている。教会堂はここより2メートル近く高いが、最大級がくれば同じようになると、市が出したハザードマップには書かれている。いつそういう時が来るかはわからない。平穏無事の中に過ごせていることは神の恵みあることを忘れないこと。被災した人々のため祈り、機会をもちいて支えること。いつ自分自身も被災するかもしれぬゆえ備えをすること。そして、いつ地上のいのちを取られて、主の前に引き出されてもよいように、キリストを信じ、福音を伝え続けて備えをしておくこと。・・・そういうことを思う。