ダイレクト出版の西鋭夫『新説・明治維新』という本を手に入れて読みました。
書かれていることは、開国・明治維新は英国の世界戦略の一部であったこと。英国はアヘン戦争のように自国の兵士を消耗するのを避けるために、薩長と幕府を対立させる方法を取ったこと、そのためにグラヴァーが坂本龍馬に資金提供をしたのであろうということ、です。お金の流れから歴史を読むべきだというのです。
まあ、もっともな話で、もしかするとそうかもねを思わせはするのですが、一次史料に当たった形跡はないに等しいので、単なる推論の域を出ないという内容の薄い本です。まあ一つの講演の原稿という感じ。それに、活字の大きさは、小学校高学年の教科書のようで、これで定価2980円は高すぎると思いました。実際には1000円で割引販売していて、その程度の本です。