苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

5ミリでも

 椅子型の階段昇降機というのをご存じでしょうか。あれは、最後の最後まできちんと到達させて、充電のための接点がくっついたことを確認してから席から下りないと、椅子にくっついているバッテリーが上がってしまいます。
 今日、二階に印刷機があるものですから、紙が5束入った箱をいくつか上げようとしたら、昇降機がピーピー鳴って動きません。よく見ると、接点まで5ミリメートル離れているんです。それでバッテリーがあがってしまったのです。電話をしたら、サービスマンに来てもらうと、一回それだけで3万円と言われました。あちらも5ミリのために3万円もらうのは不本意なようすでした。
 そこで、思いついて、手元にあったコードのオーディオケーブルのゴムをはがして、手を突っ込んで接点をなんとかくっつけました。パイロットランプが点灯しました。これで充電するはずです。たった5ミリでも離れていてはあかんのでした。
 ふと、長血の女が「主のお衣に触れたらきっと治る」と信じて、触れたとたんに体に異変が起こって治ったという福音書の記事を思い出しました。むかし、T 牧師をお迎えしてお話していただいたとき、檀上から先生がこの出来事を電気のコンセントにプラグを差し込むことに譬えて、「1センチ離れていてもだめでした。5ミリでもだめでした。では、1ミリならどうでしょう?」と言ったら、Y姉が「1ミリならつながるんじゃないですか」と手を上げたら、先生が困っていらっしゃいました。先生は「信じたい」というのと、「信じます」という決断は違うことを話したかったんでしょうね。