詩篇150:2
<口語訳>
その大能のはたらきのゆえに主をほめたたえよ。
そのすぐれて大いなることのゆえに主をほめたたえよ。<新改訳>
その大能のみわざのゆえに、神をほめたたえよ。
そのすぐれた偉大さのゆえに、神をほめたたえよ。<新共同訳>
力強い御業のゆえに神を賛美せよ。
大きな御力のゆえに神を賛美せよ。
大団円にあたる詩篇最終篇である。万物の創造、そして、その偉大にして歴史の支配における力強くかつ細やかな配慮行き届いた摂理。旧約のすべては詩篇に流れ込み、詩篇から新約が流れ出るといったことばを聞いたことがある。
口語訳は「主を」とし、新改訳と新共同訳は「神を」としているが、ヘブル語本文は「彼を」である。前節を受けての代名詞で、前節に「主」「神」どちらも出ているからいずれもOK。
すこし気になるのは、「ゆえに」と訳されたことば、前者はbeということばで普通はin「において」と訳され、後者はkeで「にしたがって」と訳されることが普通である。ほとんどの英訳はどちらもforと訳してしまうが、いくつかの訳は前者をin、後者をaccording toと訳している。「その大能のみわざのなかで、神をほめたたえよ。その優れた偉大さにしたがって、神をほめたたえよ」のほうがいいような気がするが、専門家でないのでよくわからん。
いずれにせよ長い長い詩篇の大団円は、ただひたすらに神に栄光をお返しする。年の瀬の近づくとき、そういう心をもって歩みたい。今日は、待降節第四主日、クリスマス主日。