詩篇135:14
口語訳>
主はその民をさばき、
そのしもべらにあわれみをかけられるからである。
新改訳>
まことに、【主】はご自分の民をさばき、
そのしもべらをあわれまれます。
新共同訳>
主は御自分の民の裁きを行い、
僕らを力づけられる。
口語訳、新改訳がnachamをそれぞれ「あわれみをかけ」「あわれむ」という訳するところを、新共同訳は「力づけ」ると訳す。諸訳見ると、前者のほうが一般的で、新共同訳はめずらしい。辞書を見ても同じだが、なにか原語研究に基づく解訳なのだろうか。・・・思い出すのはハイデルベルク信仰問答の第一問答「唯一の慰め」の「慰め」という訳語は情緒的すぎるとして、本来、このドイツ語はもっと積極的な「励まし」を意味するという解説を読んだことだが、詩篇のほうは辞書的には、repent himselfとかcomfortとかconsoleでやっぱり哀れむの方がよいようだ。
世界は神の所有であるが、神は格別にご自身のしもべをあわれまれる。キリストにあって、神の民とせられたことの幸い。