今週火曜日から今日まで、KGK関西地区の春期学校にお話をしに行ってきました。今回のテーマは「愛を尽くした贅沢和解」という缶コーヒーの宣伝みたいなのでした。神様、自己、隣人、被造物との和解ということです。
大学生相手なので、いつもとちがって、少し固めのお話をしてきました。それぞれの生涯で実を結んでくれたらな、と祈ります。下記のようなアウトラインです。
神と人と世界
―愛を尽くした贅沢和解―
Ⅰ 三一の創造主と被造物の構造
(創世記1章1−2章3節、マタイ福音書28章19節、出エジプト3:13,14)
はじめに 「餃子の王将」躍進の秘訣とは?
1 まことの神
(1) 他の神観
① 多神教:人格的であっても有限な神々・・神話の神々・・多元論
② 汎神論:非人格的な原理「神」・・哲学者の「神」・・一元論
(2) 無限の三位一体の人格神
① 自存性・・・「わたしはある」(出エジプト3:14)
② 人格性・・・知性・感情・意志・創造力(創世記1:1−5)
③ 三位一体:愛の交わり・・・「われわれのかたち」(創世記1:26)
ヨハネ福音書1:1−3、同17:5,24
マタイ福音書28:19「父と子と聖霊の御名」
2 被造世界の構造
(1)「自然」ではなく「被造物」(黙示録20:11)
(2)多様性と統一性
(3)歴史性・・・「朝があり夕があった」を繰り返しつつ完成:時は螺旋的
まとめ
Ⅱ 神と人
(創世記1章26−28節、同2章4−18節、コロサイ1章15−17節)
1 人は神のかたち(御子)に似せて造られた
(1) 「御子は見えない神のかたち」(コロサイ1:15)
① 「神のかたち」とは御子
② 人は本来、御子を目指して造られた
(2) 神と人の区別と類似性
①神と人との区別・・無限の神と有限の人
②人には知性・感情・意志・創造力がある。
③人は愛の交わりに生きる。
2 人間に託された「地を支配する」任務
「耕し、守る」:利用すると同時に保全する
3 「善悪の知識の木」の意味
(1)「善悪の知識」の意味
(2)善悪は神が定める。
4 神に背を向けた人間(創世記3章1-末尾)
(1)神との不和・・・「神である主の御顔を避け」(3:8)
①神の御顔を避ける
②人は「神のようになった」と誇りつつ被造物を偶像化し、そのの奴隷となる・・・もろもろの「主義」の正体。
(2)自己自身との不和・・・「自分たちが裸であることを知った」(3:7)
・精神が、肉体の欲望を制御できなくなった。
(3)隣人との不和・・・「あなたが私のそばに置かれたこの女が」(3:12)
(4)被造物との不和・・「土地はあなたに対していばらとあざみを」(3:18)
まとめ
Ⅲ 神との和解
(創世記3:15、21、ヘブル10:1-7、マルコ15:22-34)
1「あなたはどこにいるのか?」
2 神からの救い主の約束と成就
(1) 「女の子孫」がサタンの頭を踏み砕く(創世記3:15)
(2) 人が作るいちじくの葉と神が作ってくださった皮衣(創世記3:21)
・・・・予表
(3)主イエスの十字架の出来事・・・暗闇と沈黙の中で(マルコ15:22-37)
3 神の愛に答えよう
(1) 義とされる:キリストを信じて罪をゆるされる
(2) 神の子どもとされる:神の御子の兄弟、神の家族の一員として格別の愛を受ける
(3) 聖とされる
・御子の姿をめざして人格的に成長してゆく。「御霊の実」を結ぶ。
・生活の全領域で神の栄光をあらわす
Ⅳ 被造物との和解
レビュー
① おいしいおにぎりの秘訣・・・多様性と統一性
② 時のラセン構造→「見よ。神のいつくしみときびしさを」
序 スケープゴートにされたキリスト教
(1)「常識」となったリン・ホワイトの憶説
(2)環境破壊の真の原因・・・歴史を振り返れば、人間の貪欲・マモニズム。
1.神は人を土から創造し、土地を耕させた。
(1)人、偉大にして卑小なる存在
(2)人の任務、「耕し、守る」
2.人の罪ゆえに土地は呪われ、人は土地に呪われる
(1)人と土地は敵対関係に・・・・創世記3:18、ローマ8:19−23
(2)都市文明・・土地に疎外され土地を疎外する・・・・創世記4:10−22
偶像(神の代用)としての文明は結局破綻する。
3.それでは、いかに生きるべきか?
(1)全被造物の贖いのビジョン
(2)近代農法の問題性
①大規模・単作・化学農法による環境破壊
②遺伝子組み換え作物による環境破壊
③「耕し、守る」農業を
(3)「市場原理主義」から<適度の規制の下に自由な経済>へ
結び 遣わされた持ち場立場で、創造から終末に向かうらせん的「時」のなかで、おいしいおにぎりを作ることにチャレンジし続けよう。