苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

短歌二首

 札幌のケアハウスに住まわれる Y.I.姉から電話がありました。歌人でいらして、電話口で近作を紹介してくださいました。歌壇の冊子に採られたものなのだそうです。ここに紹介します。

コロナ禍の世を今宵また月あおぎ

ともに愛であうケアハウスの窓に

  世界中が不安のなかにおかれ、さまざまの不自由をかこっているこのごろですが、月は変わらず中天に静かにかかっている。そうだなあ、と思いました。

 もうひとつは、長く病まれた心象を詠まれた一首です。 

病まざれば知りえぬことも多々あらむ

人の心も他者の痛みも

 

 

 

寒冷地水道管漏水トラブルと感謝 のまとめ(1月9日更新)

今回、寒波で氷点下13度ほどになり天井裏の上水道から漏水するというトラブルがあり、いくつかのことを教えられたので、ここにメモを残しておきます。寒冷地の方たちは特に参考になさってください。

  

1.水落しを解除した後、カランから水が出ないなら、すぐ対処すべきです。

 北海道では水道に水落装置がついています。これは地下1メートルほどでは水は地熱で凍らないことを利用した装置です。水落ボタンで「止める」とすると、電動で地下1メートルで給水がストップされるとともに、その場所から上の給水管の水を落として、給水管を空っぽにしてしまうのです。

 ところが、水落をしたにもかかわらず、何日かして「出る」ボタンを押して水落を解除して蛇口をひねってもカランから水が出ないことがあります。これは、給水管に水が残っていて凍結した結果です。つまり、給水管がちゃんと水が自然に流れ落ちない状態になっている結果ですから、「暖かくなれば、いずれ出るだろう」と高をくくって放置してはいけません。繰り返すと給水管が劣化して破裂します。ちゃんと水が流れるように水道管を修理すべきです。さもないと、いずれ破裂します。

 修理工事に立ち会ってわかったのですが、当教会の場合は、本来、垂直―緩やかな上り傾斜-垂直 という工事がされていたようですが、緩やかな上り傾斜が途中から折れて下り傾斜になっていたので、そこに水が滞留して凍っていたと判断されます。

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2.損保ジャパン「普通火災保険」では漏水被害には1円も補償してくれない
  私どもの教会が掛けている損保ジャパン「普通火災保険」では、総論的には火災、破裂・爆発、雷、雪害でお金がおりるとあります。しかし、約款には但し書きがつけられています。一つは破裂・爆発とはガスまたは水蒸気によるものにかぎるというのです。つまり水・氷ではダメです。もう一つ雪の害による場合も、漏水で凍結は除くというのです。つまり、損保ジャパンは寒冷地における凍結、水道破裂について保障しないですむように但し書きをつけているわけです。というわけで、今回の水道凍結破裂については、損保ジャパンは1円も払ってくれません。

 ご自分がかけている火災保険の証書と約款を確認することをお勧めします。よくわからなかったら、保険会社に、「水道管が凍結して水が噴き出して建物に被害が出たら、ちゃんと保障してくれますか?」と質問して、約款の文言をきちんと確認することです。特に、保険を更新するとき、約款に但し書きが付け加えられている場合には、注意すべきです。

 今ネットで調べてみたら、ソニー損保は凍結による水道管修理費用が出るとのことです。最高10万円まで出るそうです。こちらにしておくべきでした。

www.sonysonpo.co.jp

  

3.水浸しになったら、ストーブ30度にして、扇風機で乾かす。

 万一、漏水でカーペットばびしょびしょになった場合は、雑巾や新聞紙で水を吸い取ったあと、部屋のストーブ設定を30度にして、扇風機・サーキュレーターで濡れた部分に吹き付けるようにすれば、効果的に乾かすことができます。20度ではだめでした。

 

4.ありがたかったこと

(1)発見が早かったこと

 私はクリスマス礼拝、イブ礼拝、元旦礼拝、第一主日礼拝が終わって、午後、ようやく冬休みが来たと思っていたところでした。月曜日はお休みさせてもらうつもりでした。もし会堂にいた姉妹たちが午後2時に発見してくれなかったら、会堂の一階全体が水浸しになり、夜には氷結して、スケートリンク状態になっていたことでしょう。

(2)電子機器はみな回復したこと

 パソコン、プリンタ、キーボード、ディスプレイ、外付けハードディスクに水がびちゃびちゃ雨のようにかかりましたが、これは48時間、温風を当ててて、しっかりと乾燥させてから通電したら、みな正常に機能しました。濡れているまま通電しないことが肝心です。 ただし電子機器は熱に弱いので熱すぎるのはいけません。

(3)一人でなかったこと
 私の場合、書斎だったのでかなりの数の本が濡れましたが、最小限ですみました。それで済んだのは、教会で会計奉仕をしていた三姉妹が異変に気付いて、元を止めたあと、その時点ではもしかしたら下水かもしれないのも構わず、濡れながら、一生懸命に千冊を超える本と書類を持ち出してくださったからです。結果的には上水道でしたが。

 もし、姉妹たちが気づかなかったら、翌日、あるいは翌々日まで水が出っぱなしになって、会堂全体が浸水して凍結し、屋内スケートリンク状態になっていました。よくぞ発見してくださいました。そして、牧師の説教準備のためにはこれらの本が必要なのだと思って必死になってくださった姉妹たち、さらに駆けつけてくれた兄弟の気持ちを思うと、ありがたくて、家内は涙を流していました。ほんとうにありがたいことです。さらに今日の午前中は、もう一人の兄弟も来て手伝ってくださいました。クリスチャンには神の家族がいることが感謝です。天地真理じゃありませんが、「ひとりじゃないって、すてきなことね~♪」です。古いか。

 

寒冷地の皆さん 水回りに警戒を

  例年だと、牧師の場合、新年の主日礼拝が終わって、ようやく少しお正月なんですが、今年はそうもいきません。天井裏の上水道が破れて水浸しの礼拝室と牧師室です。ずっとストーブをつけていますが、こう寒いとなかなか乾きません。扇風機とサーキュレーターも回しています。
 それから、牧師室から礼拝室に避難させたたくさんの濡れた本と書類を、牧師室の天井修理が終わるまで、どこに置いて乾かそうかと考え中。一か月くらいは見ないといけないでしょうから・・・。
 私は本はいくらか読んできましたが、本のコレクターではなかったことが良かったなと思います。もしコレクターだったら、びしょ濡れの本たちを見て、落ち込んでいたでしょうね。
 寒冷地に住む本読みの方は、自分の書斎・書庫の屋根裏に水道管が通っていないことを確認しておくのが賢明だと思います。
 もう一つ考えさせられたのは、上水道の破綻だけで、こうなのですから、洪水とか津波で泥水の浸水被害にあった人たちはどれほど大変だろうかということです。住む家もあれば電気も水道も使えることは感謝なことです。今週末、また大寒波が来るようです。寒冷地のみなさん、水回りに気を付けてください。

会堂牧師室が水浸しに

 会堂2階洗面台の水道管が凍結・漏水し、1階牧師室が水浸しになり、隣接する礼拝室の床四分の一ほどまで濡れてしまいました。昨日、2階トイレの上水道が凍り付いて出なくなった問題が解決した件、レポートしましたが、本日午後、伏兵にやられてしまいました。
 午前2回の礼拝を終えて、自宅で昼食をしておりましたら、会計ご奉仕をしている3姉妹から電話がありました。「先生、牧師室の天井がジャアジャア雨漏り状態です!」と。家族3人で大慌てで行ってみると、牧師室の天井からかなりの勢いで雨漏りしています。「ナンジャコリャア!!」
 姉妹たちが必死で、濡れてしまったたくさんの本とかパソコンとかプリンタとかを隣の礼拝堂に運びだしてくださっています。すでに水落スイッチを「止める」にして、この作業をしてくださっていました。ほどなくH兄と東頭先生も来てくださり雑巾と新聞紙で床拭き作業をし続けました。
 すでに水道の元栓は止めたのですが、牧師室と礼拝室の床を拭いてもふいても、なお天井のジプトーン石膏ボードの隙間から水が落ちてきます。これは相当天井裏に水がたまっているようです。 天井裏に入らなければ、水の元に対処できないので、脚立を立てて牧師室から天井に上がる40センチ角ほどの小さな口から入ることにしました。本棚をよけて入り込んでみました。懐中電灯で照らしてみたら、天井裏にはグラスウールがびっしり敷き詰められていて、その下が水浸しです。グラスウールを引きちぎりつつ、穴から下に出すと、天井の裏が深さ1センチほど深さ、1畳半か2畳ほどの範囲が水たまりになっていました。
 パイプルームを通って下から垂直に上がってきた水道管は、天井裏の空間で、直角にまがって水平に1.5メートルほど行き、さらに垂直に立ち上がって、洗面台につながっていました。その水平部分が凍り付いたということのようです。たしかにアルミテープが巻かれた、そのパイプが滴に濡れているのが、水が噴き出たしるしです。ここ数日の急な冷え込みで、ここが凍ってひびが入ってしまい、それが少し寒さが緩んだ日曜日、建物が暖かくなったせいでしょう、溶けて水が噴き出したようです。

 幸い天井の裏は木の枠でいくつにも仕切られて、その枠にジプトーンの天井材が打ち付けてありますので、1.5畳分程度の枠に水たまりになりましたが、それを越流していなかったので、その分のグラスウールを取り外して拭き掃除をして、あとは乾燥を待つことですみそうです。
 もう一つ幸いだったのは、礼拝後、会計の三姉妹がいてくださって発見が比較的早かったことです。もし発見が遅れて、明日か明後日私が会堂に行っていたら、もうとんでもないことになっていたでしょう。
 さらにもう一つ幸いだったのは、娘が言っていたのですが、水浸しに対処してくださった三姉妹も駆けつけてくれた兄弟も、東頭先生たち、えらいこっちゃと言いながら、妙に楽しそうにしてくださったことでした。あまりにもたいへんすぎて、笑えてしまうという状態でした。
 びっくりしたのは、喜寿を迎えられた東頭先生が、身軽に脚立を登って天井裏入口に立たれて、私と一緒に天井裏での排水作業をしてくださったことです。私が「ぼくは、いつかあの穴から天井裏に入りたいと思っていたんですが、それが今日かないました。」というと、先生も「わたしもこれを見るのは初めてだよ。」と笑われました。


 今朝、イザヤ書41章から、「今年、どんなことが私たちを待ち受けているか、私たちにはわかりません。けれども、主は『恐れるな。わたしはあなたとともにいる。』とおっしゃいます。」と説教したところだったのですが、まったくこんなことが待ち受けているとはびっくりでしたが、主がともにいてくださることも感じた出来事でした。
 さて、床と天井裏が乾いたら、運び出されたかなりの量のびしょ濡れの書類と本とを片付けることと、電子機器類が十分乾いたら使えるかどうかを確かめることと、天井裏の工事とをこれからすることになります。
 「一生忘れられない、面白い正月になったわ。」と娘が笑っていました。

*教訓

 凍結に関する教訓としては、水落しをしても水が出ない上水道は、「使わなければいいや」で済ませてはいけません。そのまま何年も放置すると、何年か後にひびが入ってひどい目に遭います。小さな問題だと捨て置くと、長年のうちにはナンジャコリャア!という大きな問題となって破綻する。これは、水道だけの話でなく、人生のさまざまな局面について言えることですね。

上水道凍結

 氷点下12度か13度の昨夜、水落しをミスって、今日は会堂二階のトイレの上水道がストップしてしまいました。水落しの仕組みを調べてみると、凍結しない地下1メートルあたりで上水道を止めて、そこから蛇口までの水を落としてしまう装置なんです。ところが、その水落部から蛇口までの間に水が残っていたため、それが凍結してしまったわけです。放置すれば、下手をすると、上水道管が破裂することになります。

 これはプロに頼むしかないかなと思ったのですが、お正月で、気の毒です。プロは何か電熱器をつかってパイプを温めて熱伝導で、凍結部分を溶かすということです。それならば、と家の設計図を調べたら水落し機の部分が見つかったので、パイプをドライヤーの熱風で温めました。10分でダメ、20分でもダメ、30分でもダメ、1時間でもダメ、1時間半でもだめ、1時間40分で水が通りました。

シューベルト 菩提樹

中学校の時に習ったシューベルト菩提樹の歌詞を取り違えていたことにふと気づきました。覚えていたのが下の通り。

泉に沿いて茂る菩提樹 慕い行きては
うまし夢見つ
君には選りぬ ゆかしことば
嬉し悲しに 訪いしその蔭 訪いしその蔭

ところが、ほんとうは

泉に沿いて茂る菩提樹 慕い行きては
うまし夢見つ
幹には彫(え)りぬ ゆかしことば
嬉し悲しに 訪いしその蔭 訪いしその蔭

つまり、「幹」を「君」と取り違えて、「彫る(える)」ということばを知らなかったので、「選る」ととり違えていたのです。「幹には彫り付けたよ、愛のことばを」というのを、「君のために選んだよ、愛のことばを」と取り違えていたんです。
 中学生からですから、50年ほど取り違えたままだったわけです。今はインターネットがあるので、簡単に正しい歌詞も調べられます。
 ただ、この歌詞はドイツ語を訳したものなのですが、「うまし夢」は文法的には「うまき夢」が正しく、「ゆかしことば」は「ゆかしきことば」が正しいですね。ただ歌の場合、こういう破格はある程度許されるということなんでしょうか。

ビアトリス・ゴームリー著『C.S.ルイス「ナルニア国」への扉』

 『ナルニア国物語』の作者C.S.ルイスの伝記である。アイルランドイングランドスコットランドの風景、第一次世界大戦第二次世界大戦という歴史的背景のなかで、幼いころからの無神論を捨てて、「神も悪魔も実在すること」に気づき、オクスフォード、ケンブリッジで古典学者でありつつ、キリスト教児童文学者、現代人に生粋のキリスト教信仰を有効に弁証した文筆家。

 家内が見つけてくれた、なかなか味わい深い一冊。(文渓堂2006年)