中学校の時に習ったシューベルトの菩提樹の歌詞を取り違えていたことにふと気づきました。覚えていたのが下の通り。
泉に沿いて茂る菩提樹 慕い行きては
うまし夢見つ
君には選りぬ ゆかしことば
嬉し悲しに 訪いしその蔭 訪いしその蔭
ところが、ほんとうは
泉に沿いて茂る菩提樹 慕い行きては
うまし夢見つ
幹には彫(え)りぬ ゆかしことば
嬉し悲しに 訪いしその蔭 訪いしその蔭
つまり、「幹」を「君」と取り違えて、「彫る(える)」ということばを知らなかったので、「選る」ととり違えていたのです。「幹には彫り付けたよ、愛のことばを」というのを、「君のために選んだよ、愛のことばを」と取り違えていたんです。
中学生からですから、50年ほど取り違えたままだったわけです。今はインターネットがあるので、簡単に正しい歌詞も調べられます。
ただ、この歌詞はドイツ語を訳したものなのですが、「うまし夢」は文法的には「うまき夢」が正しく、「ゆかしことば」は「ゆかしきことば」が正しいですね。ただ歌の場合、こういう破格はある程度許されるということなんでしょうか。