札幌のケアハウスに住まわれる Y.I.姉から電話がありました。歌人でいらして、電話口で近作を紹介してくださいました。歌壇の冊子に採られたものなのだそうです。ここに紹介します。
コロナ禍の世を今宵また月あおぎ
ともに愛であうケアハウスの窓に
世界中が不安のなかにおかれ、さまざまの不自由をかこっているこのごろですが、月は変わらず中天に静かにかかっている。そうだなあ、と思いました。
もうひとつは、長く病まれた心象を詠まれた一首です。
病まざれば知りえぬことも多々あらむ
人の心も他者の痛みも