苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

欠陥機17機に3200億円

4月25日に発生したネパール大地震で、アメリカ政府はオスプレイ4機を救援活動のために、沖縄の普天間飛行場から現地に派遣した。4機は5月3日、首都カトマンズの空港に到着し活動を開始。しかし、活動の最中に住宅の屋根を吹き飛ばしてしまい、地元紙に「使えない」と報じられたという。沖縄タイムスが現地紙「カンティプール」の記事を伝えた。
http://www.huffingtonpost.jp/2015/05/08/osprey-nepal-useless_n_7239542.html?utm_hp_ref=japan

ヘリコプターとオスプレイを比べてみれば、オスプレイは機体の大きさに対してローター(プロペラ)が非常に小さい。小さいので、これを超高速で回転させなければ機体は浮き上がらない。それで、オスプレイの起こす風はヘリコプターの風とは比べ物にならないほど強い。以前、米国の公園にオスプレイが着陸しようとしたとき、公園の立ち木を破損してその下にいた一般人たちを負傷させてしまってニュースになったことがある。下はその映像。設計における構造的欠陥である。

 この小さなローターはもう一つの問題がある。ヘリコプターはエンジンが緊急停止しても、大きなローターを空回りさせながらゆっくり下降・着陸することができる。これをオートローテーションという。しかし、オスプレイの場合、ローターが小さすぎてエンジン停止即墜落を意味する。
 飛行機の場合も、エンジン停止しても、翼に上反角がつけてあるので、滑空できる。しかし、オスプレイは翼も小さいので、それも不可能である。つまり、オスプレイはフェールセーフ(失敗して停止したとき安全)という、機械設計に必須の思想が欠落しているのである。ちょうど、停止してしまうとメルトダウンして爆発するという原発と同じである。ただし軍用機の場合はフェールセーフ思想よりも、軍事目的を重視するので、上反角のつかないものがある。オスプレイもまさに軍用機なので、安全よりスピードなのだろう。
 今回オスプレイを首相は17機3200億円の税金をつかって買うことにしたと報道されている。自衛隊は5機もあれば、と言っていると何かで読んだのだが。