苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

『風と共に去りぬ』に挫折

 先週、娘が連休で帰ってきたので、夜、なにかを観ようということになり、以前、1円プラス送料で手に入れていたDVD『風と共に去りぬ』を見ることになりました。私は子どものころからあの有名なポスターを何度も目にしましたけれども、見たことがなかったのです。今回、その黒人の描き方が差別的であるということが、米国で問題になっているということで話題になりました。

 かつてアカデミー賞を総ざらいしたような名作の誉れ高い映画なのですが、テンポがゆっくりしていて、登場人物にあまり共感できるところもなく、とにかく長くて長くて4時間もあり、結局、100分を残してギブアップしてしまいました。

 南北戦争を描いたこの作品は、マーガレット・ミッチェルが北のストウ夫人が書いた『アンクルトムの小屋』に対する南部諸州の答えとして書いた原作に基づくものだそうです。南部諸州は奴隷の労働力によって綿花栽培をして巨億の富を得た人々がヨーロッパ貴族風の生活をしており主人公は気の強いお姫様のような生活をしていました。しかし、北軍はそうした南部の町々を徹底的に破壊し尽くしていきました。書名は、北軍という嵐によって、南部の繁栄は去ってしまったという意味なのでしょう。かつて薩長土肥から成る維新軍が、旧幕府軍・佐幕諸藩を残忍かつ徹底的に殲滅していき、その爪痕が今日に至るまで東北地方の人々の心に残っているというのと似ています。

 残りの100分は、かつて奴隷労働を背景として作り上げた貴族風の生活からどん底に落とされた南部の人々がいかに復興していったかが描かれているのだと友人に教わりましたが、未見です。