自民党憲法改正草案(2012年4月27日)についてのたいへんわかりやすい解説書です。まもなく参議院議員の選挙があり、もしその結果、改憲を志向する議員が三分の二の議席を占めると、衆議院はすでに三分の二の議席が改憲派によって占められていますから、改憲の発議がなされ、改憲の国民投票が実施されることになります。そうすると、この改正草案に近い形に憲法が変更される可能性が高いのです。今、改憲を願う人も、反対の人も、これは読むべき一冊です。文章は平明であり、本質を突いています。
大事なところ一部だけ抜粋しておきます。
憲法の三原則が変わります。
日本国憲法の三原則とは、つぎの三つをさします。
①国民主権
②戦争放棄
③基本的人権の尊重
この三原則はとてもたいせつなものだと学校ではおそわったことでしょう。けれども、さきほども申しましたように、この三つの原則はどれもおかしいところがあるのです。つまり、みなさんは学校でいままで、まちがったことをおそわってきたのです。
新しい憲法草案は、このような憲法のまちがいをただし、日本がよりよい国に生まれ変わるために、国を愛する人々が知恵を結集して考え出したものです。
憲法草案、すなわちあたらしい憲法の三原則はつぎの三つです。
①国民主権の縮小
②戦争放棄の放棄
③基本的人権の制限