朝岡勝牧師の近著『<あの日》以後を生きる 走りつつ、悩みつつ、祈りつつ』が手元にようやく届きました。一気に読んでしまいました。一気に読みましたが、一度では到底読み尽くし得ない本です。
3.11の地震から、書名どおり、「走りつつ、悩みつつ、祈りつつ」震災の現場に足を運び、仕えてきた著者が誠実に記された書です。今後、何冊もの本をものされるであろう著者ですが、この書はおそらくは彼にとって生涯の一書となるでしょう。彼にとってだけでなく、私にとっても生の課題を突き付け続ける、たいせつなそして恐ろしい一冊となるでしょう。
あえて「僕」という一人称での記述を選びつつ、しかも、主観の中に溺れずに、客観性と普遍性を獲得しているのは、神に祈りつつ他者とともに生きる著者の生き方と思索の裏付けがあるからでしょう。
友人の書いた本であるからというのではなく、ほんとうの意味で読む価値のある一書として、この本を推薦したいと思います。(いのちのことば社900円)