王からエルサレム再建の許可を得て現地におもむいたネヘミヤは(ネヘミヤ記1−3章)、外敵からの妨害を受け(4章)、あるいは内部の問題に立ち向かい(5章)、さらに彼を陥れるためにねつ造された悪評に脅かされてもひるむことなく(6章)、ついに城壁を完成させた(7章)。
この出来事はしばしば教会形成・神の王国の建設に例えられて読まれることが多い。新約聖書は教会(神の民)を聖霊の住まわれる神殿やエルサレムに例え、それはダビデ契約の成就として記述しているから妥当な適用であろう。その苦労は並大抵のことではない。神のご支配が地になることに身をささげるならば、内憂外患、内的な脅かし、そうしたことを乗り越えてゆく覚悟がいる。