苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

土地の安息のため

26:31わたしはまたあなたがたの町々を荒れ地とし、あなたがたの聖所を荒らすであろう。またわたしはあなたがたのささげる香ばしいかおりをかがないであろう。 26:32わたしがその地を荒らすゆえ、そこに住むあなたがたの敵はそれを見て驚くであろう。 26:33わたしはあなたがたを国々の間に散らし、つるぎを抜いて、あなたがたの後を追うであろう。あなたがたの地は荒れ果て、あなたがたの町々は荒れ地となるであろう。
26:34こうしてその地が荒れ果てて、あなたがたは敵の国にある間、地は安息を楽しむであろう。すなわち、その時、地は休みを得て、安息を楽しむであろう。 26:35それは荒れ果てている日の間、休むであろう。あなたがたがそこに住んでいる間、あなたがたの安息のときに休みを得なかったものである。     レビ記26:31‐35


 イスラエルの民は偶像崇拝にふけり、隣人愛の戒めにもとる歩みをすることになるのを神は予見しておられた。また、神は安息の年、ヨベルの年の定めをもないがしろにすることになることをも。その結果、イスラエルの民はアッシリヤ帝国にまたバビロン王国に亡ぼされ、民は根こそぎにされて強制移住させられることとなる。
 興味深いのは、イスラエルが亡ぼされ、大地が荒廃している間、地は休みを得て安息を楽しむことになるという記述である。神は、ただ人間だけのことではなく、地のことをも心に留めていらっしゃるのである。人間は、目先の利益を求めて、安息をないがしろにして被造物から搾り取るように農業をはじめもろもろの産業を営んでしまうが、神はそれでは大地が死んでしまうことをよくご存知で悲しんでおられる。
 神がイスラエルの民を亡ぼした理由は、偶像礼拝、社会的不公正の故だけではない。今ひとつの理由は、土地を救うためであった。神は、ただ人間だけの神ではなく、全被造物の神であられる。

第148篇
主をほめたたえよ。
もろもろの天から主をほめたたえよ。
もろもろの高き所で主をほめたたえよ。
その天使よ、みな主をほめたたえよ。
その万軍よ、みな主をほめたたえよ。
日よ、月よ、主をほめたたえよ。
輝く星よ、みな主をほめたたえよ。
いと高き天よ、天の上にある水よ、
主をほめたたえよ。
これらのものに主のみ名をほめたたえさせよ、
これらは主が命じられると造られたからである。
主はこれらをとこしえに堅く定め、
越えることのできないその境を定められた。
海の獣よ、すべての淵よ、地から主をほめたたえよ。
火よ、あられよ、雪よ、霜よ、み言葉を行うあらしよ、
もろもろの山、すべての丘、
実を結ぶ木、すべての香柏よ、
野の獣、すべての家畜、這うもの、翼ある鳥よ、
地の王たち、すべての民、
君たち、地のすべてのつかさよ、
若い男子、若い女子、老いた人と幼い者よ、
彼らをして主のみ名をほめたたえさせよ。
そのみ名は高く、たぐいなく、
その栄光は地と天の上にあるからである。