「即時脱原発など非現実的だ。」という人々が多い。だが、そういう人々こそ、現実から目をそらしているのではないだろうか?今回日本を襲った地震と同じ、海溝型の2004年のスマトラ沖地震は、その後、次のような動きをしている。
時期 (WIB) マグニチュード 震源地
2004年12月26日 9.1 バンダ・アチェ南南東沖
2005年3月28日 8.6 メダン南西沖
2007年9月12日 8.5 ブンクル南西沖
2009年9月30日 7.5 パダン西北西沖
2010年4月6日 7.8 バニャック諸島付近
2010年5月9日 7.2 バンダ・アチェ南南東沖
2010年10月25日 7.7 パダン南沖
2012年1月10日 7.2 バンダ・アチェ南西沖
2012年4月11日 8.6[1] バンダ・アチェ南西沖
2012年4月11日 8.2 スマトラ島北部西方沖
日本では、近々、小田原地震(関東大震災)、南関東直下型地震、南海プレート超巨大地震が近づいている。超巨大地震の範囲は静岡県から宮崎県にかけて。このほど出された政府発表では最大32万余りも死者が出るという予測がされている。その大地震と津波のとき、静岡御前崎市に浜岡原発と、愛媛の日本最大の活断層、中央構造線のすぐそばにある伊方原発はどうなるのだろうか。原発は冷温停止にしておけばすむことではなく、燃料棒をすみやかに取り出して、使用済み核燃料とともに安全な場所に(厳密な意味で安全な場所を日本で見つけること自体困難だが)移して保管しておくべきである。
今、太平洋プレートはギシギシと揺れ動き、南の端のニュージーランド、西の端のスマトラが揺れ、プレートの西北の端っこにあるこの列島は地震活動期の真っ最中である。その列島には50余の原発がある。私には、原発を再稼動させようとしている経済第一主義者たちのほうが、よほど現実を直視できない夢想家に思えてならない。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012083090071112.html