苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

政治評論家たちの食い物

 食物の話ついでに、政治評論家たちの食い物の話。
 元内閣官房長官野中広務氏が、在任中(1998年7月から99年10月)の「内閣官房機密費」の使途を明らかにした。TBS番組「官房機密費の真実」(4月19,20日)によれば「総理の部屋に月1000万円。衆院国対委員長参院幹事長に月500万円ずつ持って行った」「政界を引退した歴代首相には盆暮れに毎年200万円」「外遊する議員に50万〜100万円」配っていたという。
 さらに、官房機密費は民間の政治評論家、タレントの買収工作費にもあてられていた。

〜以下「琉球新報告」4月28日(木)より引用〜
 野中広務官房長官は、(4月)23日に那覇市内で開かれたフォーラムの基調講演の中で、自身が長官在任中(1998年7月〜99年10月)、先例に従い、複数の評論家に内閣官房報償費(機密費)から数百万円を届けていたことを明らかにした。
 野中氏は講演で「言論活動で立派な評論をしている人たちのところに盆暮れ500万円ずつ届けることのむなしさ。秘書に持って行かせるが『ああ、ご苦労』と言って受け取られる」と述べ、機密費からの提供が定期的にあったことを明かした。
 野中氏は自民党政権時代に、歴代の官房長官に慣例として引き継がれる帳簿があったことにも触れ「引き継いでいただいた帳簿によって配った」と明言。その上で「テレビで立派なことをおっしゃりながら盆と暮れに官邸からのあいさつを受けている評論家には亡くなった方もいる」と指摘した。一方で機密費の提供を拒否した評論家として田原総一朗氏を挙げた。
〜以上、引用〜
 私は使途がいっさい明らかにされない「内閣官房機密費」という国民の税金は、国家的利益のための情報収集に用いられていると聞いていて、そんなものかと思い込んでいたが、とんでもないことに、政治家とマスコミの買収資金として用いられていたというのが実態である。田原総一朗氏以外の今もテレビによく出て、自民党寄りの政治評論を述べている人々は、夏冬500万ずつ、つまり毎年1000万円ものワイロを受け取っていたという。政治評論家・タレント司会者たちが、民主党政権に対して異常なほど辛口である理由は、現政権が彼らに夏冬のつけとどけをしなくなったから、「おい持って来いよ」というサインなのかもしれない。
 
 聖書から、権力と富には悪魔の誘惑があることを知っているから、そんなに驚かないけれども、やっぱり呆れてがっかりしてしまった。日本は政治家は汚いけれど、廉潔な官僚、公正なマスコミで持っているという神話が20年ほど前あったような気がするが、実際はみな同じ穴のムジナだったということのようである。鳩山氏、小沢氏にさんざん「説明責任を果たせ」と今も言っている評論家やタレント司会者たちである。彼ら自身、受け取ったお金の正当性についての見解を説明すべきである。いや返還すべきだ。だが、他人をはかる量りと、自分をはかる量りがちがうんだろうな、ああいう人々は。彼らが食い物にしてきたのは、大金持ちのお母さんのすねでなく、「内閣官房機密費」という国民の税金であるからもっと問題は深刻であるはずなのだ。
 詳しくはこちらを。具体的名前のリストが出ています。→http://ameblo.jp/aobadai0301/entry-10521022750.htmlおよびhttp://ameblo.jp/aobadai0301/