苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

小梅?いや小海です

 いただく手紙の表に、時々、「小梅キリスト教会」と書かれている。信州の山の中であるから、まさか海があるとは思わない方が多いのであろう。
 平安時代の仁和三年七月三十日(887年8月22日)に、仁和の大地震が日本列島を襲った。九州から東北南部までが揺れたのだそうである。今日の研究によれば、南海・東南海・東海が連動したプレート型超巨大地震であった。このとき南八ヶ岳の東斜面で東西3.5km、南北2.25kmという大規模な山体崩壊が起こり、岩屑なだれとなり、千曲川、相木川がせき止められて、大海と小海という天然ダム湖ができた。(追記天狗岳崩壊の直接原因は、地震そのものではなく、水蒸気爆発が起きたのだという説もあり、その説が地質調査によって近年復活してきている。地震と火山爆発の連動。恐ろしいことだ。)大海は日本史上最大級の規模の天然ダム湖で、南北12キロメートルにおよび、蓄えた水量は5.8億立方メートルもあったそうである。小海以外にも、このあたりには、海尻海ノ口といった地名があるのはそのせいだ。
 というわけで、小梅キリスト教会ではなくて、小海キリスト教会である。
 じゃあ、その大海と小海は、その後、どうなったのか?気になるところである。(明日に続く)

 これが山体崩壊した八ヶ岳東斜面跡で、いまは天狗岳と呼ばれる。