政府・日銀は、ようやくアベノミクスが頼りにしたトリクルダウン理論はまちがいだと認めたと報道されています。トリクルダウン理論とは、ご存知のように金持ちがどんどん金持ちになれば、そのおこぼれに庶民もあずかることができるようになるというふざけた理論です。現実には、金持ちは税金を払いたくないものだから、政府与党に働きかけて法人税率を引き下げさせ、消費税率を引き上げさせ、さらに、陰ではケイマン諸島のような租税回避地に蓄えているのです。庶民におこぼれは一滴も落ちてこないわけです。
いったい誰が、どういう企業が、そういうずるいことをしているのかということで、世界中で大統領や首相、大企業の名があがり、アイスランドやイギリスでは辞任騒ぎになっていますが、日本の大手マスメディアはNHKを初めとして、例のごとくだんまりを決め込んでいます。メディアのスポンサーである大企業に都合の悪いことがあるからではないかとか、いやいや大手メディア自身がケイマン諸島に蓄財(合法的だが事実上の脱税)しているのだとか、日本のメディアを牛耳るさる大手広告会社がやっているからだとか、政府の大物の経営する会社もやっているからだとか、ケイマン諸島だけで61兆円だとか、政府が及び腰なのでいろんなことが憶測され、出所不明のリストがネットをかけめぐっています。
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それにしても、大金持ちたちは、なんでそんなにお金が欲しいんでしょうか。ディケンズの『クリスマス・キャロル』の主人公スクルージ爺さんが見た幻のように、死んだら、「よくぞ死んでくれた!」と、世界中の人たちにお祝いしてもらいたいのでしょうか。それとも、貪欲な者にくだる恐るべき神の裁きをあえて受けたいのでしょうか。不可解。
5:1 聞きなさい。金持ちたち。あなたがたの上に迫って来る悲惨を思って泣き叫びなさい。 5:2 あなたがたの富は腐っており、あなたがたの着物は虫に食われており、 5:3 あなたがたの金銀にはさびが来て、そのさびが、あなたがたを責める証言となり、あなたがたの肉を火のように食い尽くします。あなたがたは、終わりの日に財宝をたくわえました。 5:4 見なさい。あなたがたの畑の刈り入れをした労働者への未払い賃金が、叫び声をあげています。そして、取り入れをした人たちの叫び声は、万軍の主の耳に届いています。 5:5 あなたがたは、地上でぜいたくに暮らし、快楽にふけり、殺される日にあたって自分の心を太らせました。(ヤコブ5:1-5)
「どんな貪欲にも注意して、よく警戒しなさい。なぜなら、いくら豊かな人でも、そのいのちは財産にあるのではないからです。」(ルカ12:15)