苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

日本の賃金低下がひどい


出典:Twitter / soulflowerunion
 日本の賃金低下がひどい実情のグラフです。他方、大企業の内部留保は「国際競争力を維持するため」という言い訳をしつつ、うなぎのぼりである。下の図。要するに、企業が労働者に払うべきものを払わず、盗んでいるのである。
 こんな自由市場原理主義の経済をよしとする政治は愚かというか、悪いというべきか。


出典:http://ita-kura.net/data/2012/06/


 しかも、現政権はこうした市場原理主義の現状に反省もなく、「労働者が働きやすい国」でなく、「労働者の利益と企業利益がバランスのとれた国」ですらなく、さらに「企業がもっとも活動しやすい国」すなわち、ほとんど賃金を払わなくても大企業が金儲けできる国を目指すと公言しているのだから、何をかいわんやである。

5:1 聞きなさい。金持ちたち。あなたがたの上に迫って来る悲惨を思って泣き叫びなさい。 5:2 あなたがたの富は腐っており、あなたがたの着物は虫に食われており、 5:3 あなたがたの金銀にはさびが来て、そのさびが、あなたがたを責める証言となり、あなたがたの肉を火のように食い尽くします。あなたがたは、終わりの日に財宝をたくわえました。 5:4 見なさい。あなたがたの畑の刈り入れをした労働者への未払い賃金が、叫び声をあげています。そして、取り入れをした人たちの叫び声は、万軍の主の耳に届いています。5:5 あなたがたは、地上でぜいたくに暮らし、快楽にふけり、殺される日にあたって自分の心を太らせました。(ヤコブ書5章1−5節)


 しかも、馬鹿げたことであるが、文藝春秋の記事を引いて先日書いたように、市場原理主義は過剰な企業間競争を生み出すために、企業は長期的な人と設備に対する投資ができなくなってしまうので、その結果、市場原理主義の売り物であるはずの「経済の成長」をすら達することができないのである。下記参照。
http://d.hatena.ne.jp/koumichristchurch/20140205