1972年のエレクトーンから出てきたあの巨大ピーカーをなんとか活かしたいという気持ちになって、何をくっつければ一番礼拝にふさわしい音が出せるのか調べてきました。参考になる人もいらっしゃるかも、と思うので少しメモを残しておきます。
1.電子オルガン・ピアノ、シンセサイザー、キーボードの違い。
電子ピアノ・オルガンというものはそれ自体楽器として自立していて、ホールでも用いられるように、大きく強力な出力アンプが内蔵されているものです。ピアノなら、ヤマハのクラビノーバ、電子オルガンならエレクトーンが代表機種。
シンセサイザーは演奏よりも、いろんな音を作り出すこと、作曲が目的で、さほど大きなアンプは内蔵していません。音を組み合わせて一つの楽器でオーケストラみたいなこともできるようです。音色は電気的につくられたという印象があります。本格的演奏となると、キーボードアンプとつなぎます。また、端子が充実していて他の楽器とつなぐのにもよい。
キーボードと言うのは、アンプが小さいので大音量は得られませんが、家庭のリビングなどで演奏を楽しむというものです。シンセサイザーのような多彩な音は出ないものが多く、シンプルに弾き心地重視。キーボードの場合も、もし大音量が希望ならばアンプとスピーカーに接続します。
2.伴奏楽器としてキーボードを用いる場合
しかし、礼拝堂で伴奏楽器としての使用においては、キーボードの内臓スピーカーの位置が問題になります。キーボードのスピーカーは現行機種はボードの両脇に天井を向いて付いています。ですから、礼拝堂では大きな音量が必要なのでボリュームをいっぱいにすると、奏楽者は至近位置にあるスピーカーが発する音に聾せられて、賛美する会衆の声が聞こえなくなって伴奏に支障を来たします。
その意味でも、キーボードを礼拝堂で用いる場合は、別にアンプとスピーカーを付けるのがよいと思います。というわけで、小海の教会の場合、キーボードにアンプとあのスピーカーをつなぐことにしました。
3.音色について
(1)メーカーごとに音色に特徴がある。
カシオ、ローランドは前に出る感じの音色で、ヤマハは落ち着いた音、カワイは両者の間。礼拝で用いるのは、ヤマハの音がいいということになりました。
(2)内蔵されている楽器の音色
キーボードの中には10種類から数100種類も楽器がはいっています。古い電子オルガンは電気的に作った音源でしたが、今は、どのメーカーもほとんどがサンプリング音源といって、本物の楽器の音を録音して使っています。一番力を入れているのはピアノの音色です。
小海の場合、小さな礼拝堂では、パイプオルガンの音色はちょっと仰々しいので、リードオルガンの音色が得られるものを探しました。これが意外と少なくて、結論はピアジェーロNPV-80というものになりました。キーボードの中では一番よいものですが、価格はエレクトーンの数分の一。
今朝届いたので少し鳴らしてみたら、やはりキーボードですから礼拝堂用としては音量が足りません。
3.アンプとスピーカーと接続
ピアジェーロNPV-80にアンプをはさんで、あのお気に入りのNS巨大スピーカーをつないで鳴らしてみましたら、たいへん自然なよい音がしました。アンプは、安価な中華アンプなのですが結構よい音がします。ただし、その耐久性はどうだか、よくわかりません。Lepai デジタルアンプ LP-2020A+ Tripath TA2020-020というものです。
まあ、普通はこんな面倒なことはしないで、オルガンを手に入れるか、あるいは、キーボードを伴奏用に用いたい場合は、キーボードアンプを接続すればそれでOKということです。