苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

自民改憲の意味

 自民党憲法改正草案2012年4月27日版による憲法改正は何を意味しているかを説明していて、下のような図を思いついた。
 上は、立憲主義の概念図である。国民の総意による憲法が、司法・立法・行政の三権を制限し、その制限下で三権が仕事をする。立法府(議会)は憲法の範囲内で法律を作り、行政府はその法律をもって治世をなし、最高裁は法律が憲法にかなっているかを審査する。三権は法律をもって、国民を規制する。

 下の図は、自民改正草案のもくろむ立憲主義の破壊状態。
 96条で立法府(国会)の過半数改憲発議できるようにするということは、過半数議席を持つ政府与党が恣意的に憲法改正発議ができるようにすることを意味しているから、事実上、政府与党は憲法の上に位置することになる。
 三権を規制するものである憲法が、国民を規制する他の法律と同じものとして考えられている。
 この概念図はまだまだ改良の余地があるだろうが、一応アップしてみた。


 日本国憲法のばあい(「国民の総意」は憲法で三権を規制し、三権は法をもって国民を統治する。


 自民改憲草案2012年4月27日版のばあい