「蛇のようにさとく、鳩のように素直でありなさい」とは主イエスのことばである。動物学的にいえば、蛇はそれほど賢いのかというとそうでもないらしい。では、なぜ蛇が賢いというイメージがあるかというと、やはり創世記３章で人を誘惑してまんまと罪に陥らせた、あの蛇のせいであろう。同じようなことが「からし種」についてもいえる。主イエスは天国のたとえ話のなかで、「からし種はどんな種よりも小さい」とおっしゃったが、植物学的にはからし種よりももっと小さい種があることが知られている。
こんなところをとらえて、くそまじめに「主イエスは動物学的にも植物学的にも無知だった」という人がいるかどうかは知らないが、もしいるとしたら、そういう人は文学的センスに欠けているのである。
