苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

管理の時代

 米国民の6人に1人は健康保険に入っていないということで、十分な医療を受けられないままに4万人も死んでいるということを読んだ。何しろ盲腸の手術に200万円とかいう国だから、病院で治療してもらうためには保険に入っていなければ、借金をするということになり、借金ができなければ、「自然治癒」を待つか死を待つかということになってしまう。借金が払えなくて破産する人の多さも問題になっている。以前、デンゼル・ワシントンが主演する映画で、この問題を取り上げていた。
 というわけで、オバマ大統領は、国民皆保険制度を米国でも採用すべきであると情熱を燃やしてきて、保守派の猛反対を乗り越えて、昨年末ようやく上院で法が可決され、下院での決議を待っているそうである。「国民に保険加入を義務付け、保険料の支払いが困難な中・低所得者には補助金を支給することにより、保険加入率を94パーセント程度まで高める。」ということだ(ことばんく)。オバマケアと呼ばれる。
 ところが、このオバマケアに対して反対運動がある。この法には、米国民は全員からだにマイクロチップを埋め込むことが義務付けられることになっており、国はそれを用いて健康管理をすると言いながら、実は、黙示録13章の獣のように、国民を管理しようとしているのだ、と。「ベリチップVeri Chip」というのは、そういうマイクロチップの代表的なものであり、ネットにはたくさん情報が流されている。http://www.youtube.com/watch?v=Q9j2Lwyk4o8
だが、これは保守派による反オバマのデマキャンペーンであるという反論もなされている。http://www.newslogusa.com/?p=673  筆者には、どっちが本当かわからないけれど、今のところおそらくデマキャンペーンだという気がする。
 ただ、空恐ろしく感じることは、今は科学技術によって国民一人一人の行動もプライバシーも何もかも管理しようと思えばできてしまう時代になっているのだなあということである。そういえば、いまやあらゆる商品にくっつけられているバーコードが登場したときにも、こういう指摘がなされていた。

「13:16また、小さき者にも、大いなる者にも、富める者にも、貧しき者にも、自由人にも、奴隷にも、すべての人々に、その右の手あるいは額に刻印を押させ、 13:17この刻印のない者はみな、物を買うことも売ることもできないようにした。この刻印は、その獣の名、または、その名の数字のことである。 13:18ここに、知恵が必要である。思慮のある者は、獣の数字を解くがよい。その数字とは、人間をさすものである。そして、その数字は六百六十六である。」黙示録13:16-18