苫小牧は今日も摂氏20度に達しない肌寒い夏だが、東京は38度という灼熱地獄のようである。これは芝生の上の百葉箱の中の日陰の温度であって、炎天下のアスファルトの表面温度は60度に達する。16日までの3連休中に全国で14人が熱中症で死亡し、5616人が救急搬送されたそうである。
ところが、2020年の東京オリンピックは、7月24日から8月4日の日程で行われる予定だそうである。こんなことをすれば、選手からも応援の観客からも熱中症になる人々が多く出ることは必定であるし、死者が出る危険性も相当あると言わねばなるまい。
日本では小学校の運動会だって秋にするのが常識であるのに、人々の命を危険にさらしてまで、よりによってなぜオリンピックを高温多湿の真夏に行なおうとしているのだろうか。高温多湿の気候に慣れている日本選手ばかりに金メダルを取らせようという卑怯な作戦なのか。いや、この日程は日本だけが決めたのでなく、国際オリンピック委員会が決めたそうである。調べてみたら、わかった。テレビ局やスポンサーの利権がその理由である。ジャーナリスト嶌信彦氏が次のように述べている。
そもそも2020年の東京オリンピックを真夏にするのは、欧米のスポンサー、テレビ局のせいだという説が有力だ。9月になると欧州サッカーのチャンピオンズリーグ、米国のプロフットボールが開幕する。それらと重ならない欧米のオフシーズンにオリンピックをもってきたのだ。IOCは収入源のテレビ放映権料を稼ぐため、開催期間を7月15日〜8月31日の間と決めたという。オリンピックの商業主義は極まったというべきだし、パラリンピック選手へのやさしい配慮もみられない。
今のまま手を打たなければ、オリンピックで莫大な利益を上げようともくろんでいる強欲な人々のために、選手たちと観客たちが犠牲になる。なんと馬鹿げたことだろうか。日程変更のために、なにかできないものか。
かつての東京オリンピックは、10月10日に始まった。気象庁が調査して快晴になる運動日和を選んだのだ。あたりまえのことである。人間、その当たり前のことがカネに目がくらむとわからなくなるのだ。
とりあえず、私としては、ここにこの情報を挙げてみた。拡散希望