苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

切り出された岩


 イスラエルの始祖アブラハムは、ペルシャ湾河口部にほど近いウルから切り出された。ウルの地はメソポタミア文明の栄えた地であったが、ジッグラトの頂に神々の像を安置し伏し拝む偶像崇拝文明だった。あのところから、主は彼を切り出したのだった。
 自分自身を振り返るとごく幼い日にはキリスト教会の運営する幼稚園には通ったものの、就学以後は教会の敷居をまたぐことなど決してなく、啓蒙主義的な教育の影響をもろに受けて、心かたくなな無神論者となり、反キリスト教的な意識を持つようになっていたものだった。キリスト者の友人をつまずかせようと議論を吹っ掛けながら、内にはかぎりないむなしさを感じている高校生だった。あのようなところから自分は切り出され、神の栄光をあらわし神を永遠に喜ぶ人生へと移された。不思議な主のみわざ。