苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

山谷農場収穫感謝


 年に一度の山谷農場収穫感謝のときを、今年はカラマツが黄金に染まった松原湖バイブルキャンプ場で行いました。「山谷農場」というのは、藤田寛さんが代表をしている野宿者にお米をはじめとする食料支援をしている働きです。今年は炊き出しをしている6つの団体と、このためにお米や野菜をつくって提供している南佐久郡の方たちが集まってくださいました。
 私が藤田さんと出会ったのは十数年前のことです。当時まだ二十代後半だった藤田さんは、隣の隣の村、川上村のクリスチャンのおばあちゃんの蔵を借りて、お米をそこに備蓄して、毎週こられて籾摺りをして、山谷に持っていくという働きを始めて5年目くらいだったと思います。小海の教会は南佐久郡の新聞をとっている全戸に『通信小海』を配っていたので、「野宿者のためにお米を提供してください」という広告を、毎回載せることを始めました。最初の年はたしか、年間1.8トンほど集まったと記憶しています。現在は年間8トンから10トンです。生活に困窮している人はとても多いのです。
 お米を受け取っている団体のいくつかを紹介すると、たとえば、シスターたち15人で毎週七千個のおにぎりとお味噌汁を提供している働き。また、醜悪な「ヘイト・スピーチ」がされている新宿の教会で野宿者のためにおにぎりとキムチを提供している韓国人牧師の教会。フィリピンなどから嫁として迎えられたけれども夫のひどい暴力を受けて避難してきた母子家庭の支援施設。アルコール・薬物依存症者の自助グループである山梨ダルクなどです(聞き逃した団体の方たちすみません)。
 それから、お米を提供している側の南佐久・佐久方面の方たちが、それぞれにお話しくださいました。南佐久郡というのは、川上村、南牧村北相木村南相木村、小海町、佐久穂町という四町二村です。お米を始め、白菜、ゴボウ、ホウレンソウといった食材が提供されてきました。今回は例の寒じめホウレンソウを持って行っていただきました。
 収穫感謝に来られた方たちは、それぞれの働きの紹介と感謝との話をしてくださいました。また、太い竹に巻きつけたバウムクーヘン作り、新宿の韓国教会提供のキムチチゲ鍋、チジミ、韓国餅、ピザ、山本牧師の打ったそば、山谷農場に提供されたリンゴで作ったジュース、塩釜鶏などがふるまわれました。カラマツの葉っぱが舞い落ちてきて、そばはカラマツそばになりました。どれもこれもおいしくて、私も腹いっぱいになりました。