苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

TPPは生活の全分野に

TPPの交渉内容は24分野に渡っている。これら全分野で、関税・非関税障壁が撤廃され、事実上、米国スタンダードにあわせられるというのが基本的な方向である。TPPによって、オバマ大統領は輸出を5倍にすると言っている。それほどの購買力がある国をTPP内で見渡すと、日本しかない。

1. 首席交渉官協議
2. 市場アクセス(工業)
3. 市場アクセス(繊維・衣料品)
4. 市場アクセス(農業)
5. 原産地規則
6. 貿易円滑化
7. SPS(検疫、及びそれに付随する措置)
8. TBT(貿易上の技術的障害)
9. 貿易保護
10. 政府調達
11. 知的財産権
12. 競争政策
13. サービス(クロスボーダー)
14. サービス(電気通信)
15. サービス(一時入国)
16. サービス(金融)
17. サービス(e-commerce)
18. 投資
19. 環境
20. 労働
21. 制度的事項
22. 紛争解決
23. 協力
24. 横断的事項特別部会(中小企業,競争,開発,規制関連協力)


具体的に思いつくことを上げると・・・

アメリカの医療費についてhttp://www.urban.ne.jp/home/haruki3/america.html
 公的保険医療は例外とされると宣伝されているが野田政府のいつものウソである。16のサービス金融分野では扱わないが、2市場アクセス分野で取り上げられるから、薬代は跳ね上がるとのこと。

残留農薬基準の日米の比較(p8-p10参照)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/chemical/pest_imp-fd/pdf1/yunyu7.pdf
 いずれの農薬の残留基準も、だいたい米国は日本の数倍。
 遺伝子組み換え作物についても、BSE牛肉についても、米国と同じにしなければならなくなる。


●農作物の関税が撤廃されるならば、日本の農業は壊滅的打撃を受ける。米国やオーストラリアと日本の農業では、規模のメリットがまったくちがうのだ。日本の平均農家規模(1 戸当たりの農地面積)は 1.8 ヘクタールで、アメリカは 100 倍、オーストラリアは 1902 倍となっている。

労働市場についても、母国の貨幣価値が日本の十分の一といったところから低賃金出稼ぎ労働者が流れ込むので、日本人失業者があふれる。信州の野菜農家の夏場の収穫は、すでに中国人・フィリピン人がほとんどである。