苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

原子力安全保安院が、下請け検査員に、泊原発のデータ改ざんを命じる

 独立行政法人原子力安全基盤機構」の検査員として、全国の原発の安全検査を行ってきた藤原節男氏(62歳)は、2009年3月、北海道電力泊原発の検査で不都合を発見しデータとして記録し提出したところ、原子力安全保安院はデータを改ざんするように求めた。藤原氏がこれを拒否したところ、氏は組織からクビにされてしまったという。
 経済産業省原子力安全保安院は素人中心の組織なので、検査実務は下請けの専門家にやらせて、その検査結果が原発稼動に不都合なものの場合、データの改ざんを命じてきたのだという。
☆証言はこちら→http://www.nexturayasu.jp/press/infdata/21.pdf
 3月11日以後、原子力ムラの八百長の数々を見せられて来たので、こういうことは日常茶飯事なのだろうとは思うが、なまなましい証言にさすがに呆れる。こんなことでは、国民の安全が守れるはずがない。もっとも武田氏によれば、安全保安院は住民の安全には無関心で、原子炉が守られることしか眼中にないそうだ。実際、311地震のときには、安全保安院の人々は住民を置き去りにしてさっさとはるかかなたに避難していた。
 経済産業省原子力安全保安院八百長が国民に知られるところとなったので、その廃止が決定され、環境省の外局として原子力安全庁が来春発足することになった。だが、その八百長保安院の審査に基づいて、国と道は泊原発を昨日再開してしまった。こんなことでは、原子力安全庁の中身もどの程度期待できることやら。
 M7.5級の巨大地震泊原発を襲わないように祈るほかない。また、良識と勇気ある北海道民が起こした原発廃炉訴訟が実を結ぶようにと祈りたい。

  散歩道で見かけた葡萄棚。信州に多いナイアガラです。