苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

フレデリック・フランソン先生

 先日神学校のチャペルでエノクの話をしたとき、世界の「同盟」と名がつく宣教団の創始者フレデリック・フランソン師(1852−1908)を紹介しました。私の記憶によれば、彼は日本に何度か訪れていますが、そのたび定宿にしていたのが、ある仕立屋さんのお宅でした。その主人が、フランソン先生のお洋服がすりきれているので、服を新しくしましょうと何度提案しても、フランソン先生はまったく無頓着です。そこで、主人は先生が寝ていらっしゃる夜中に、先生の背広の寸法を測って背広を仕立てました。そして、次回泊まりに来られた時、夜中に、先生のすり切れた背広を新しく仕立てた背広に取り換えておいたそうです。
 翌朝、フランソン先生は朝食の食卓に着きました。けれども、先生は服が入れ替わっていることにまるで気づいていないのです。そこで、主人が「フランソン先生、あの、新しいお洋服が新しくなって・・・」と言うと、フランソン先生は初めて自分の着ている服をまじまじと見ました。そして、こう言ったそうです。「おお、主が新しくしてくださった!」
 フランソン先生の秘訣は4つのCだといいます。Constant Conscious Communion with Christです。

 その三日後、HBIサンデーで札幌の教会に出かけたら、一緒に行った神学生が、「先生もフランソン先生みたいなことを言いだしそうだとみんな笑ってました」と話してくれました。それで、昨日、自分がいつも着ているブレザーを見てみました。もともと知り合いの牧師が、あるお金持ちが太って着られなくなり、彼にくれたのですが、先生体格が大きくて着られないので、私に回ってきたものです。20年近く教会でも神学校でも着続けてきた紺色のブレザーです。きっと良い品なのだったのでしょう。メタルボタンがブリキ押し出しでなく鋳造品でした。でも、さすがに端っこのステッチの部分が擦り切れていました。うちには仕立屋さんが夜中に忍び込んで、寸法を測って作り直してくれそうにもないので、バイバイすることにしました。ご苦労さんでした。