創世記30章、マタイ10章1-23節
さて、十二使徒の名は次のとおりである。まず、ペテロと呼ばれるシモンとその兄弟アンデレ、ゼベダイの子ヤコブとその兄弟ヨハネ、ピリポとバルトロマイ、取税人マタイ、アルパヨの子ヤコブとタダイ、熱心党員シモンとイエスを裏切ったイスカリオテ・ユダである。
主イエスがお選びになった十二人の弟子たちのリストを掲げるにあたって、聖書記者マタイが自分自身の名を、わざわざ「取税人マタイ」と記している。マルコとルカの福音書には単に「マタイ」と記すのみであるのに。マタイは、自分がどんなところから選ばれ救われたのか、主はどれほど恵み深いお方なのかということをどうしても記念しておきたかったのだろう。
信仰においては、後ろを振り返らずにひたすらに前を向いて進むという姿勢が大事だが、ときおり、自分はいったいどんなところから選ばれ救われたのかという原点を思い出すことも大事。「あなたが掘り出された穴を見よ。」