苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

人生の道の選択・・・三つの問い

 筆者が神学生の時代、新約聖書学者である恩師が、「神に仕える人生における道の選択の場面に立ったときには、三つのことを神様の前で自問するがよい。」と教えてくださった。

 第一は、「私にもできることはなにか?」という問い。神様が私をキリストのからだなる教会に召し入れてくださった以上、必ず私にもできることがあるはずである。
 第二は、「私にしかできないことはなにか?」という問い。身体にはさまざまな器官があり、ひとつとして同じものはない。とすると、キリストのからだなる教会において、私にしかできないことが何かある。自分の賜物・志、これまでの人生の歩み、置かれた状況などを考え合わせてみる。
 第三は、「今なら選びうるが、10年後にはできなくなっていると思われることはどちらか?」という問い。私たちは歴史的存在であって、時間と共に年を取り、置かれた状況も変わってくる。神の摂理したまう人生という歴史の中で、今という時になすべき決断をすること。


 以前にも、同じ趣旨のことを書いたような気がするが、ふと思い出したので、もう一度書き留めておく。それにしても、読めば読むほど、多様性と統一性と歴史性という聖書的な歴史観・人生観に根ざした三つの問いだと思う。