「安保法制に反対する人は、国防について無責任だ。」という主張をなお聞くことがある。事実は逆である。安保法制に賛成する人こそ、国防について無責任である。なぜか?
1.米国がA国と戦争しているとき、米国から要請を受けて自衛隊が集団的自衛権行使として、A国を攻撃したら、日本はこれまで敵でもなかったA国からの敵意を買い、国民は国内外でテロの恐怖に怯えなければならなくなる。
2.米国が世界のあちこちで行う戦争に、わが自衛隊が付き合っていたら、日本列島の防衛は手薄になってしまう。ゴール前が危ないときに、選手をグランド全体にばらまいているようなもの。国防が出来なくなる。
というわけで、個別的自衛権のみ行使するという従来の立場のほうが、国民の生命と財産を守る国防についてはよほど現実的で責任ある態度だという主張のほうが、理にかなっていると思います。