◇イスラム過激派組織ISILへの対応
【ワシントン和田浩明】オバマ米大統領は12日、イラクで侵攻を続けるイスラム過激派組織「イラク・レバント・イスラム国(ISIL)」への対応について、「軍事的に即時にとるべき行動がある」と述べ、無人機による空爆を含む軍事行動に踏み切る可能性を強く示唆した。内戦化も懸念され、米国として早期の軍事的対処が必要だと認めた形だ。
(毎日新聞 6月13日(金)9時53分配信から抜粋)
集団的自衛権とは友達が強盗に襲われたから助けるあたりまえのこと」という説明を聞くが、はたして、あたりまえだろうか。
米国は、イラク戦争後に樹立した親米政権のお友だちである。お友だちがISILというイラク人の「強盗」に襲われている。だから親米政権を助けるのは集団的自衛権行使だということで、空爆するという。
同じ理屈で、かつてソ連はチェコスロバキアのプラハに戦車を進めた。チェコスロバキア共産党政府はソ連のお友だち。そのお友だちをチェコスロバキア国民という「強盗」が退けて、別の大統領を立てて「プラハの春」なんて浮かれていたから、集団的自衛権を行使したのだ、と。
今ロシアがウクライナに戦車を侵攻させているのも同じ理屈だ。ウクライナの親ロシア政権を、ウクライナ系住民という「強盗」が転覆したのだ、と。
集団的自衛権を行使するというのは、こういうことなのだ。いったい、どっちが「強盗」なんだ?と思えてしまう。