細い実線が、「このままCO2を出し続けたときの地球の気温」で、NHKや日本の新聞が報道した“見通し”にあたる。ところが現実的には、予測と全く違う太線になった。点線は「世界全体がCO2の削減をした場合(ほとんど出さない場合)」で、条件が違う場合と一致するので、論文が間違っていることは明白だ。
つまり「温暖化はCO2の影響」と仮定して計算した結果、1988年から1.2℃上がると予想したが、実際には0.2℃しか上がらなかったのだから、CO2が原因しているというのが間違いか、CO2の影響についての間違いが論文にあったということになる。(武田邦彦)