「原発は常に部品交換をし続けているのだから、寿命を40年と区切る必要はない」と主張をする自民党国会議員がいるという。そうなのか?
原発の寿命は原子炉圧力容器の寿命である。配管、配線、その他の周辺部品は更新されたとしても、本体である原子炉圧力容器はけっして交換できない。だから、原発の寿命は圧力容器の寿命なのである。
鋼鉄でできた圧力容器は、中性子線にさらされ続けていることによって、老朽化して行く。原発村用語では、例のごとく「高経年化」などと、わけのわからん専門用語を用いて老朽化の事実をごまかしている。原子炉は老朽化すればガラスのようにもろくなっていく。グラスの中に熱湯を注ぐと、グラスがビシッと割れてしまう。突然の熱膨張にガラスは柔軟に対応できないからである。逆に、ゆっくりと熱して100度になったグラスに冷水を注ぐと、グラスはやはり割れてしまう。これは突然の収縮にガラスが対応できないからである。
同じことが経年劣化した鋼鉄製の原子炉でも起こる。新品のときには冷水をかけても柔軟性があって割れることなどない圧力容器が、放射線による老朽化が進むとどんどん脆くなってゆき、運転中300℃に熱した原子炉に緊急停止のため30℃の湯をかければ割れてしまうようになる。日本で最悪の状態にある玄海原発1号機では、98度の熱湯をかけても割れてしまうという。こういう状態だと、すわ地震だということで、緊急冷却停止システムが稼動して、運転中で高熱になっている圧力容器に水をかけたとたんに割れて、放射能が噴出してしまう。
・・・原子炉には寿命がある。神以外のあらゆるものには寿命がある。当たり前のことである。欲に目が眩むと、この小学生も知っている事実が見えなくなる。
「からだのあかりは目です。それで、もしあなたの目が健全なら、あなたの全身が明るいが、もし、目が悪ければ、あなたの全身が暗いでしょう。それなら、もしあなたのうちの光が暗ければ、その暗さはどんなでしょう。だれも、ふたりの主人に仕えることはできません。一方を憎んで他方を愛したり、一方を重んじて他方を軽んじたりするからです。あなたがたは、神にも仕え、また富にも仕えるということはできません。」マタイ6:22-24
下に掲げたのはワースト7の原発である。
第一位 玄海1号機 36年使用 98℃で割れる
第二位 高浜1号機 37年使用 95℃で割れる
第三位 美浜2号機 39年使用 86℃で割れる
第四位 美浜1号機 41年使用 81℃で割れる
第五位 大飯2号機 32年使用 70℃で割れる
第六位 敦賀1号機 42年使用 51℃で割れる
第七位 福島第一1号 41年使用 50℃で割れる・・・・廃炉決定