苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

逆さまじゃないですか?

 NHKも民放も「消費税問題で小沢グループが造反」と非難をこめたニュアンスで報道していますが、世の中、逆さまじゃないでしょうか。
 民主党は先の選挙で、<減税・政治改革・天下り禁止・高速道路無料化>をマニフェストに掲げて政権を取りました。野田さんは、有名な街頭演説で「政治家は国民との約束を守らなければいけない」「書いてあることは命懸けて実行する」「まして文字に書いて国民に約束したことは、命をかける・・・つまり、もしやらなければ自分の命を差し出す・・・政治家を辞める」とまで明言していました。でも、野田さんは今、増税に命をかけている・・・おかしいでしょ。
 私は別に個人的に小沢さんに義理があるわけでも、野田さんに恨みがあるわけでもありません。消費税増税の是非を論じるつもりもありません。問題は道徳のことです。こんな大嘘が許されていいのか?と言いたいのです。
 いや、「うそつきは政治家の始まり」というのだから仕方ないとあきらめている人もいるでしょうか。だとしたら、さらに大きな問題はマスコミであると思います。民主主義が正常に機能するためには、健全な批判力をもったマスメディアが重要な役割を持っているはずですが、マスメディアが逆さまです。
 こんなデタラメが許されたら、国民は今後ばかばかしくて選挙に行かなくなってしまうでしょう。だって、どうやって選べばよいかわからないからです。・・・マニフェストと正反対のことを実行することを見越して、投票すればよいのでしょうか。減税を望むなら、「増税します」という党に投票し、憲法を守って欲しければ、「改憲します」という党に投票すればよいのでしょうか。これでは選挙制度が崩壊してしまいます。それどころではない。「約束は守る」という道徳律が要らないというなら、社会が崩壊してしまいます。

「正義は国を高め、
 罪は国民をはずかしめる。」箴言14:34


☆かの有名な「マニフェストに命をかける」野田さんの街頭演説
http://www.youtube.com/watch?v=y-oG4PEPeGo