苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

レハブアム王にそっくり

「しかし、彼はこの長老たちの与えた助言を退け、彼とともに育ち、彼に仕えている若者たちに相談して・・・」(1列王記12:8)


 ソロモン王の次の王、レハブアムである。おぼっちゃんとして育った彼は、王に即位すると、父の時代からの長老たちの忠告に耳を貸さず、「あなたの小指はお父上の腰よりも太いじゃないですか。」と自分にへつらいおだててくれるお友達ばかりを回りに集めて、暴政を行った。
 この人物を見ていると、残念ながら、わが国の首相にそっくりだなあと思わないではいられない。自民党OBたちの戒めを「過去の人たち」のことばとして退け、憲法学者たちの「違憲法案」という判断を退け、野党の追及に対して「まちがいありません。私が総理大臣ですから。」と、まるで「朕は国家なり」みたいなことをいって平然としている。
 首相の親友は「ヒトラーのやり口に学べ」と発言するような人物であり、首相が特定秘密保護法と安保法案の作成に当たらせた補佐官は「政府は勝手に憲法を解釈&変更する権利がある」また「政府が必要と思う法律なら、法的安定性など無視して作って構わない」というような人物である。
 レハブアム王は、結局、国を南北に分裂させた暗愚な王の代表として歴史に名を残した。
 ソロモンの箴言。ソロモンがわが子について心配した通りになってしまった。

「わが子よ。訓戒を聞くのをやめてみよ。
 そうすれば、知識のことばから迷い出る。」(箴言19:27)
「忠告を聞き、訓戒を受け入れよ。
 そうすれば、あなたはあとで知恵を得よう。」(箴言19:20)