苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

「新しい資本主義を実現する。分配なくして成長はない。」

 岸田首相は、小泉―安倍―菅と続いた新自由主義経済に決別し、「新しい資本主義を実現する。分配なくして成長はない。」と主張している。

 小泉ー安倍は、竹中に操られて、ひたすら富裕層を富ませる政策をとり続けた結果、この経済大国でありながら食べていけない子供たちが路頭を迷う恥ずべき社会を作り出した。ほんの少し前、一億層中産階級と言われた日本社会は中間層がやせ細ってしまい、高級外車を乗り回す一握りの富裕層と、中古の軽自動車に乗って百円ショップとリサイクルショップと子ども食堂でなんとかしのいでいる大多数の庶民とに分断された。

 では、日本経済はそれで全体として元気になったのかといえば、そんなことはない。日本の外需のGDPに対する割合はわずか10数%にすぎない。日本経済は圧倒的に内需に頼っているいるのであるから、大多数を占める庶民を富ませ購買力を増さなければ経済が成長する道理がないのである。大企業はタックスヘイブンに空前の内部留保し続けて税金を払って社会に還元せず、かつ、消費が冷え込んでいるので積極的な設備投資もしないから、技術開発も遅れに遅れ、日本経済は全体としては疲弊の一途をたどってきた。 

 こんな状況にあって、岸田首相が「分配なくして成長なし」と主張するのは理にかなっている。

 聖書は経済運営に関しては、ほどほどの自由とほどほどの平等という原則をヨベルの年の定めをもって教えている。

 

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