苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

猛暑の五輪男子マラソンは大失敗

 札幌で行われた東京五輪男子マラソンは、猛暑のために106人の参加者中30人が棄権するという事態になった。日本選手の一人は、体内温度40度という重度の熱中症を押してゴールインし、車いすで運ばれ救急搬送された。これを素晴らしい根性とか使命感という美談として済ませてよいとは思わない。曇天であって、こうなのだから、もし炎天下であったら、死者も出ただろう。

 これはオリンピックを運営者たちの責任であり、失敗であり、罪であったという事実をマスメディアがきちんと批判していないことも非常に大きな問題であると思う。このような事態になることは、前々からわかりきったことであった。だが、強欲なIOCが米国放送局からの莫大な放映権収入欲しさに開催時期を真夏に設定した事実は、すでに周知のことであるし、そのことを承知の上で、JOCが8月の日本が温暖でオリンピックに最適な季節であると大嘘をついて誘致したことも、周知のことである。これほど醜悪なオリンピックの裏面が暴露されたのは、初めてのことだが、このまま続けていくのだろうか?「あれは失敗だった、間違いだった、罪だった」と認めず、「成功した」と強弁することを許したら、真夏の不適地での五輪を繰り返して、ついには犠牲者を出すことになる。

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