苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

余白

「こうして、天と地とそのすべての万象が完成された。神は第七日目に、なさってえいたわざの完成を告げられた。すなわち、第七日目に、なさっていたすべてのわざを休まれた。神は第七日目を祝福し、この日を聖であるとされた。それは、その日に、神がなさっていたすべての創造のわざを休まれたからである。」創世記2章3節


 神は何日間で世界を造られたのか? 6日間でなく、7日間である。完成を宣言したお休みの日を含めて7日間かけて、万物は造られた。月月火水木金金、始終仕事をしていないと気がすまないというのは、正常ではない。休む時は休むこと。
 それは余白の大切さということでもあろうか。透明水彩絵の具で風景を描くとき、画面全体を塗りつぶさない技法がある。私などはついつい隅々まで塗りつぶしてしまう。こういうところに、自分の性分があらわれているのだろう。
 あるいは、余裕の大切さか。窓が2メートルだからといってカーテンを2メートル幅にしたら、カーテンは真ん中がいつもあいてしまう。
 そういえば、若い日に読んだ谷崎潤一郎の『文章読本』で一点だけ心にとまったのは、文と文との間に余白を置くことのたいせつさに触れた点だった。
 神様が七日目を休みとされた。七日目も含めての万物の創造である。