苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

旧約聖書は知恵を与えてキリストに対する信仰による救いを得させる

3:14 けれどもあなたは、学んで確信したところにとどまっていなさい。あなたは自分が、どの人たちからそれを学んだかを知っており、
3:15 また、幼いころから聖書に親しんで来たことを知っているからです。聖書はあなたに知恵を与えてキリスト・イエスに対する信仰による救いを受けさせることができるのです。
3:16 聖書はすべて、神の霊感によるもので、教えと戒めと矯正と義の訓練とのために有益です。
3:17 それは、神の人が、すべての良い働きのためにふさわしい十分に整えられた者となるためです。(2テモテ3:14−17)

 使徒パウロがエペソ教会について心配していたことの一つは、真理に逆らう教えを説く人々からの影響だった。パウロが信仰によるわが子テモテにしっかりとどまるべきところは、信頼すべき人たちからすでに学んで確信してきた健全な教えであり、幼いころから親しんできた聖書であるという。テモテの信仰は、祖母ロイスと母ユニケから受け渡されたものであり(1:5)、パウロから学んだものであった。テモテには信仰にかんして父親の影が見えない。父は未信者であったのか、それとも早世していたのか、事情はわからない。ともかく、祖母のロイスと母ユニケは、テモテの幼い日から聖書に親しませた。ここでいう聖書は旧約聖書である。
 ここに旧約聖書の二つの効能が記される。第一は、知恵を与えてキリスト・イエスに対する信仰による救いを受けさせることができること。第二は、教えと戒めと矯正と義の訓練。そういう読み方がされうるし、そういう読み方をすべきなのである。