この命令は、きよい心と正しい良心と偽りのない信仰とから出てくる愛を、目標としています。（1テモテ1:5）
「この命令は」ということばが気になった。命令とはどの命令のことだろう?と。命令と訳されていることばは、教えとも訳されることばである。それはギリシャ語本文では3節に出てくるが、新改訳では翻訳の都合上4節の「命じてください」に出てくる。その命令の内容とは、違った教えを説いたり、空想話と系図にふけったりするのを止めなさいという命令である。違った教え、果てしない空想話、系図とは具体的にはなんのことなのかと詮索してみたくなるが、それも無益なことなのでやめておこう。
むしろパウロの命令の目標に目を向けよう。語順に近く訳してみると、趣旨がよくわかる。
「この命令は愛を目標としています。それは、きよい心と正しい良心と偽りのない信仰から出てくるものです。」
パウロの命令の目標は愛である。
