マルコ12:41−13:15
12:41 それから、イエスは献金箱に向かってすわり、人々が献金箱へ金を投げ入れる様子を見ておられた。多くの金持ちが大金を投げ入れていた。
12:42 そこへひとりの貧しいやもめが来て、レプタ銅貨を二つ投げ入れた。それは一コドラントに当たる。
12:43 すると、イエスは弟子たちを呼び寄せて、こう言われた。「まことに、あなたがたに告げます。この貧しいやもめは、献金箱に投げ入れていたどの人よりもたくさん投げ入れました。
12:44 みなは、あり余る中から投げ入れたのに、この女は、乏しい中から、あるだけを全部、生活費の全部を投げ入れたからです。」
13:1 イエスが、宮から出て行かれるとき、弟子のひとりがイエスに言った。「先生。これはまあ、何とみごとな石でしょう。何とすばらしい建物でしょう。」
13:2 すると、イエスは彼に言われた。「この大きな建物を見ているのですか。石がくずされずに、積まれたまま残ることは決してありません。」
弟子たちは、大金持ちがざっくざっくとささげる金貨に、目を奪われた。だが、主イエスが見ていたのは、まずしいやもめがささげたレプタ二つだった。そこには彼女の愛と信仰とがこめられていたから。主イエスから大事なことを教えていただいて反省した弟子たちだったはずなのだが、今度はヘロデの大神殿の豪壮なありさまに、またも心奪われた。すると、主は、こんなものは崩されずに残るものではないとおっしゃる。
私たちが目を奪われ、心奪われるものは、大きな物、豪華なものなのだが、神の前にいつまでも残るものは、真実な愛と信仰のこめられたものだけなのだ。