マルコ12:13−34、民数記28,29章
ある律法学者が、イエスを試してクイズを出した。「トーラーに記されたすべての命令の中で一番大切な戒めは何か?」イエスは、全身全霊をもって神を愛することと隣人を自分自身のように愛することであるとお答えになった。その律法学者は、イエスの答えに、正解!と応じる。それに対して、イエスは「あなたは神の国から遠くない」とコメントされた。あなたは神の国から遠くない。近くにいる。しかし、神の国の中にいるわけではない。
彼の神の国との近さは、彼が神を愛し隣人を愛することが律法の要諦であると理解していた点だろう。しかし、彼が神の国の中にいなかったのは、神への愛と隣人への愛に生きていなかったからだろう。神への愛と隣人への愛に生きようとして、もがき苦しんだことがなかったからではなかろうか。