苫小牧福音教会 水草牧師のメモ

聖書というメガネで、神が造られた世界と人間とその歴史を見てみたら、という意識で書いたメモです。

相続者イサク

通読箇所マタイ8:1-22、創世記25,26章

「こうしてわたしは、あなたの父アブラハムに誓った誓いを果たすのだ。・・・これはアブラハムがわたしの声に聞き従い、わたしの戒めと命令とおきてとおしえを守ったからである。」創世記26章3-5節

「イサクは彼の父アブラハムの時代に彫ってあった井戸を、再び掘った。」(同18節)

 アブラハム、イサク、ヤコブという三人の族長のなかで、イサクはもっとも影が薄いという印象がある。アブラハムは神の約束のことばにのみすがって旅立ったパイオニアであり、ヤコブは神の祝福を奪い取った人である。イサクは何者か?イサクは父アブラハムの相続者である。あらゆる意味で相続者である。彼は保身のために妻の陰に隠れようとした点でもアブラハムを相続し、井戸を掘ることにおいても父を相続し、そして、なにより父に神が下さった約束を相続した。イサクの生涯の頂点は若い日のモリヤの山の出来事ではなかったか。彼は父の意思に、死にいたるまで従いとおした。そこには、御父の意思に十字架にいたるまで従いとおした、御子イエスの影が見える。